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音楽は便利である前に、美しく鳴らなければ! そんな当たり前の、そして大切な要望に応えるMP3エンコードソフトがTDKより生まれました。 Phile-webでは4週間にわたって『MP3 Audio Magic』の「いい音」の仕組みを探るとともに、 小さなパソコンの世界を飛び出していくMP3サウンドの可能性について、わかりやすくレポートします。

(執筆:山之内 正/Phile-web STAFF )

ただいまエンコード中・・・

Part 2
いい音がこんなに身近に! MP3Audio Magic体験レポート

使ってみよう。ボタンひとつで録音開始

高音質エンコーダー/デコーダーを積み、CD作成までできるMP3 Audio Magic、操作や設定が難しいかと思ったが、実際はあっけないほど簡単だった。

まず、インストールが簡単だ。録音形式や音楽ファイルの保存場所は、起動後にいつでも変更できるので、インストール時に細かい設定は一切必要ない。ちなみにMP3の場合はビットレート以外に最高音質、高音質、速度優先の3モードを選択できるが、音質と使い勝手のバランスを考えると、標準設定の128kbps/44kHz、高音質を選んでおくのがおすすめだ。

CDからの録音操作もシンプル。CDをドライブに挿入してから録音ボタンを押すと、ドライブ選択画面を経てトラック一覧が表示される。録音したい曲を選択して「録音開始」をクリックすればOKだ。



画面右上のRECボタンをいきなり押す。
パネルはオーディオ感覚でわかりやすい。
CDーROMドライブにCDをセット
もちろんノートパソコンでもOK


曲を選んで「録音開始」を押す。右上はCDDBボタン。


このときに右上のCDDB*ボタンをクリックすると、自動的にCDDBサーバーに接続して、タイトルや曲名などを自動的に取得できる。このように手動で操作すると毎回メールアドレスの入力を求められるが、あらかじめオプション機能を呼び出して自動接続を選んでおけば、録音操作と同時に情報が入手でき、実に便利だ。マイナーレーベルのCDでもしっかり曲名が表示され、CDDBの威力にあらためて驚かされた。
(*CDDB・・・曲情報を提供するネット上のサービス)

MP3への変換時間は、音質モードによって変わる。高音質では実際の演奏時間の約3分の1、最高音質では半分強程度、速度をアピールするMP3エンコードソフトに比べると速くはないが、実用上はまったく問題ないスピードだ(PentiumIII 500MHz、24倍速CD-ROMドライブを使用したマシンでの平均値)。


MDよりずっと簡単? 編集が自在に。

前回も紹介したが、エンコーダーの音の良さは特筆できる。ギターやフルートなど、アコースティック楽器の音を聴くとすぐにわかるはずだ。プレーヤーのデザインは配色を4色のなかから選べるほか、カーオーディオ風のデザインも用意されている。再生時にアルバムリストをオフにすると、プレーヤーだけのシンプルなパネルになる。このデザインはすっきりしていて筆者の好みだ。

CDから簡単に録音できるので、気が付くと音楽データがハードディスクのなかにどんどん増えていく。MP3 Audio Magicはアルバム単位で曲を管理するのだが、どのアルバムに入れたか分からなくなることもあるし、別のアルバムに入れた曲を違うアルバムに移したいこともある。そんなときは、トラックリストの下 にある「曲データベース」をクリックすればいい。


「♪」がイコライザーボタン

 
  「曲データベース」ボタン
演奏画面「コンポモード」。ジャケットは40のサンプルから選べるほか、自分で取りこんだ画像も使用可能。

音に合わせてイルミネーションが動くカーオーディオモード

このデータベースはなかなか強力で、録音したすべての曲について、タイトルやアーティスト名はもちろん、自分で入力さえ行えばジャンルや楽器でも検索や並べ替えが自由にできる。うろ覚えの曲名などでも検索可能だ。この使い勝手の良さはパソコンならではのもの。ふつうのオーディオ機器では絶対に真似ができない。

もちろんMP3以外にWAVE、MIDI、WMAなどの音楽ファイルも登録できるから、このデータベースを使って、パソコンのなかのすべての音楽ファイルを一括管理することも可能だ。データベースの機能をフルに使いこなすためにも、CDDBを利用したり、自分で入力して、曲名やアーティスト名を登録しておく方がいい。


既存の音楽ファイルもSupreme/D.R.I.V.E.で高音質再生

MP3ファイルの再生時に高音域を補完するSupreme/D.R.I.V.E.(Part1参照)は、他のMP3エンコードソフトを使って録音した曲や、インターネットからダウンロードしたMP3ファイルの再生時にも効果を発揮する。ダウンロードはしたものの、音が不満で聴かなくなってしまった曲がハードディスクに眠っていたら、MP3 Audio Magicを起動してもう一度聴き直してみることをお勧めする。CD同等とまではいかなくても、これまで聴いていた音とはまったく別物のクリアな音が楽しめるはずだ。

Supreme/D.R.I.V.E.の音質改善機能は、パソコンに入っているMP3ファイルをWAVEファイルに変換して、ふつうのCDプレーヤーで再生できる音楽CDを作るときにも利用できる。詳しいレポートは次回に紹介するが、このソフトの音の良さは、パソコンだけでなく、カーオーディオやミニコンなど他のオーディオ機器でも生かせることは覚えておきたい。

また、MP3再生時に音符のアイコンをクリックすると、10バンドのグラフィックイコライザーが表示される。ポップス、テクノなど6種類のプリセットも用意されていて、とても使いやすい。パソコン用アンプ内蔵スピーカーで聴いている場合など、低音が物足りないと感じるときは、60Hzから310Hzまでの帯 域を数dB上げると聴きやすいバランスになるはずだ。

イコライザー機能も搭載。再生時には好みの音のバランスを設定することができる。

Part3では、MP3 Audio Magicを使って実際にオリジナルCDを作ります。高音質でCD100曲録音できるのはなぜ? 掲載は10月10日(火)から。お楽しみに!
*「CD-R/RWドライブ対応機種などの詳細はこちら→http://www.tdk.co.jp/cai

 

筆者近影:山之内 正(やまのうち ただし)

オーディオ評論家。音元出版「季刊オーディオアクセサリー」「AVレビュー」等の執筆でもおなじみ。著書に「インターネットで変わる音楽産業」(アスキー)がある。

いっしょに写っているのは愛猫のチイ。