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一般的な方式は、通常の2chステレオを踏襲したもので、全周波数域の音源がリスナーから60度に位置するために、制御効果のよいところ(青い部分)と悪いところ(赤い部分)が断続的に存在することになる。OPSODISでは3本のスピーカーのユニットを左右対称、水平方向に並べて設置する。こうして再生周波数が下がるに従ってスピーカーユニットを最適な角度で広げることで、どの周波数域でも高い制御効果が得られるという仕組みだ。そのためにOPSODISでは各スピーカーの設置位置と振り角が厳格に決められている。 |
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OPSODISの動作原理は、音声信号の位相を制御することによって、立体音場効果を生む成分を、ターゲットとなる耳だけに届けることにある。これはクロストークキャンセルと呼ばれ、仮想サラウンド再生では非常に重要な手法だが、従来は逆相成分を加えて余分な音を打ち消すことで実現していた。しかし、OPSODISは位相を90度回転させた信号を加えることによって、右または左の耳だけに目的の音を届ける。従来方式とは異なり、逆相の打ち消し信号を多数発生させることがないので、より音源に忠実な再生ができるアドバンテージがある。
また、独自の位相制御の効果を十分に発揮させるため、厳密なスピーカー配置を採用していることもOPSODISの大きな特徴だ。スピーカーは左右とセンターの3個だが、両側のスピーカーには低音ユニット、センターは中高域ユニットを配置。耳からの角度を周波数ごとに変えて、音場制御の効果を高めることが狙いだ。
OPSODISの第一号機としてマランツが開発したES-150は、アンプ部ES-150Aと3個のスピーカーES-150Sで構成される。スピーカーは床置きまたはラックに設置する設計だが、スピーカーの間隔とフロントの基準ラインを指定通りに揃えて、横置きで設置するという原則は守らなければならない。薄型テレビと組み合わせる場合は、センタースピーカーをラックに入れ、左右のスピーカーをその外側に設置するのが合理的な方法だろう。高さ方向のスペースは有効に利用できるので、スクリーンとの組み合わせにも好適だ。
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