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ドライブメカを改良したアキュフェーズの最新プレーヤー「DP-570」。生気に満ちた再現性が心地好い

2020/12/09 井上千岳
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■新開発の弾性ダンパーで外部振動の影響を大幅に低減

アキュフェーズから発売されたSACD/CDプレーヤー「DP-570」は、DP-560の後継機で、4年ぶりのリニューアルである。今回のモデルで大変興味深いのは、ドライブ・メカニズムという機械的部分の改善に手をつけていることだ。

ACCUPHASE「DP-570」

アキュフェーズのメカは自社製オリジナルだが、重量級強固な一体構造とフローティングという分離構成が特徴となっている。このうちのモーターや光学系を搭載するトラバース・メカを、新開発の弾性ダンパーで支えることで外部振動の影響を大幅に低減したのが大きな改良ポイントだ。

トラバース・メカを弾性ダンパーで支えることで外部振動の影響を大幅に低減させる

外部から振動が加わるとアクチュエーターの共振が生じて特性が劣化する。またモーターからの振動も同様だ。さらにサーボの負担も増し、読み取り性能に影響する。

弾性ダンパーの効果は目覚ましいもので、フォーカス方向で8dB、トラッキング方向で6dBの振動を低減。読み取り性能を大幅に向上させている。またローダーの改良によってサーボの負担を低減し、これも読み取り精度を改善する。

新開発の弾性ダンパー

DACにはESS社のES9028PROを採用している。HyperstreamUテクノロジーによって動特性を向上させ、歪み率も改善した最新モデルで、内蔵DAC数以外はフラッグシップES9038PROと同等である。このDACチップを4基並列駆動するMDS+方式でDA変換部を構成。DACのアナログ電源強化やレファレンス電圧強化、フィルターアンプ部のゲイン配分最適化などによって、S/Nとダイナミックレンジを1dBずつ改善した。歪率も全帯域で減少している。

DP-570のリアパネル

その他珍しいプログラム機能が復活。USB-DAC機能も最新フォーマットに対応し、HS-LINKはVer.2としている。

鮮度の高さが印象に残る。低域の立ち上がりが速く、音数も豊富で音楽が斬新に感じられるのである。ピアノの明快なタッチに当たりのいい余韻が乗っているのが全てを物語るようだ。背景が静かなため、余計ニュアンスに富む。

室内楽も潤いに溢れ、しかも肉質感が強く空間の響きが厚い。楽器ひとつひとつを包み込むようなたっぷりとした響きである。オーケストラはスケールの大きな鳴り方だが、質感や響きは清新そのもので表情が生き生きとしている。音色も多彩で、生気に満ちた再現性が本当に心地好い。


【DP-570の仕様】
●読み取り方式:非接触光学式●レーザー・ダイオード発光波長:SACD用 655nm、CD用 790nm●DAC:4MDS+方式●周波数特性:0.5Hz〜50kHz +0、−3.0dB●全高調波歪率+雑音:0.0006%(20Hz〜20kHz)●SN比:120dB●ダイナミックレンジ:117dB●チャンネル・セパレーション:117dB(20Hz〜20kHz)●出力電圧・出力インピーダンス:2.5V 50Ωm●消費電力:18W●サイズ:465W×151H×393Dmm●質量:19.0kg

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