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取り扱い店舗アバックとメーカー担当者にインタビュー

新機軸の「スピーカー内蔵スクリーン」登場。Bloomsbury.lab製品がホームシアターにもたらすメリットとは?

公開日 2024/04/24 06:30 編集部:小野佳希、松原ひな子
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チャヌ氏:現在ホームシアターといえばスクリーンのまわりにスピーカーを別途用意するスタイルが主流ですが、特にリビングの場合は物を増やすことに抵抗のある方も多くいらっしゃいますよね。

M-LWO102U/120Uは、フロントLRおよびセンタースピーカーがスクリーンと一体化しているため、LCRはスピーカーを別途配置する必要がありません。100インチ超のリビングモニターとして見た目にもすっきりとスタイリングできるよう、製品そのもののデザインにもこだわって仕上げています。

関氏:「お家に映画館をつくる」というのは、多くのシアターファンにとって理想ともいえますよね。映像と音源が一致していて、かつ正面に画面しかない環境で視聴できる。そういった劇場的な要素を、自宅でカジュアルに実現できる、というアイデアがブランドならではと感じています。

アバック企画部 常務取締役部長の関 桂良氏

先ほどチャヌさんがおっしゃった従来の手法とは、サウンドスクリーンの後ろにパワーのある大きいスピーカーを設置する、といったものです。スクリーン真裏の壁を彫り込むか、スクリーンを前に出して裏に機材スペースをつくる必要があります。100インチ以上の大画面であればなおさら、多くのユーザーにとってコストの懸念はもちろん、プロジェクターの投写距離への影響など、クリアしなければならない課題の多いホームシアタースタイルの一つでした。

仕上がりをここまでスタイリッシュに、かつマンションや既存住宅でもカジュアルに導入できる、というのは、この製品でなければ難しいという気がしています。

アバック新宿の展示スペース。「壁掛けテレビのような感覚で導入が可能」とのこと

──音の出るスクリーンであるということが、視聴体験や仕上がりの美しさに寄与するだけでなく、シアター導入の難易度を下げてくれるということですね。では、クオリティの視点からはどんな長所があるのでしょうか?

チャヌ氏:実は、アクチュエーターを採用したのは音響のクオリティも考慮してのことなんです。

当初はアクチュエーターではなくスピーカーユニットをそのまま内蔵する選択肢もありました。けれど前者を採用したほうが、画面サイズに見合う絶対的な音量を上げることができるだけでなく、音の広がりをより豊かに感じられたんです。

また、フロントLRとセンターを担う3ch仕様は、日本で本製品を発売するにあたり新しく実装したポイントで、世界に先駆けてのお披露目となります。

以前の仕様では2.1chだったところを、アバック様のアドバイスを受けて、センタースピーカーを加えた3chに再設計をおこなったんです。

設計時、個々のアクチュエーターがお互いに影響を及ぼさないようコントロールするのに苦労しました。スリムデザインと両立するねらいもあり、かなり時間をかけて開発をおこなっています。またch数の増加に応じて、高音、中音、低音の分配を決めるクロスオーバー周波数も新たに設定しなおしました。

3chにしてほしいというアバックの要望は、リクエストでありながらアドバイスだったというチャヌ氏

──アバックさんからのアドバイスは3chの実装のみだったんでしょうか?

関氏:このスクリーンに、我々の強みであるシアターインストールのテクニックをどうすれば活かしていただけるかと考え、いろいろとリクエストしています。実は何人かで渡韓して、実際に製品を拝見した上でいろいろと検討を進めました。

最終的には本格的なマルチchシステムかつ、電源やケーブル類まできっちり隠蔽したビルトインタイプのシアターが理想と考えています。なので、アンプは非内蔵にして外部AVアンプと接続できる仕様に。また本製品の意匠を最大限活かすため、スピーカーターミナルなどの突起部分は正面から見えないように隠しています。映像音響に関わる部分だけでなく、デザイン性の観点からも変更を加えてから、トレンドの超短焦点プロジェクターと組み合わせる専用の耐外光スクリーンとして仕上げていただきました。

カジュアルに導入できて、リビングの美観を損ねない100インチ超の大画面ホームシアター。ここまではスクリーン単体で実現できますが、我々に預けていただくことで、さらにステップアップして音響のクオリティにもこだわれる。もちろんドルビーアトモスをはじめとする最新の立体音響システムも構築できます。

導入の一例として、リアおよびトップスピーカーを2基ずつ埋め込めば、見た目にも美しく、ドルビーアトモスにも対応した5.1.2chシステムに。ショップのショールームで体感できる

──ユーザーの選択肢がぐっと広がる強力なタッグですね。特にリビングに向けた提案ということですが、ほかに有利な点はあるのでしょうか?

チャヌ氏:まず102インチや120インチといった大画面は、体験していただければかならず魅力を感じていただけると思います。そしてそのくらいのサイズだと、コストもテレビと比較できるくらいのパッケージになってくるんです。

照明が点いた環境でも問題なく視聴できる(画像はイメージ)

この耐外光スクリーンでは、昼間の時間帯であったり、照明が点いていたりする環境であっても、きちんと明るい映像が見られますので、ゆくゆくはテレビとの代替を含めてご検討いただけるようにと考えています。

表面に歪みのない生地とノコギリ状の光学構造を採用し、投写光以外の光を吸収するという。これによってコントラスト比を高め、暗部描写と鮮明感を向上させた

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