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<山本敦のAV進化論 第183回>

“zero”の個性はゲーミングスマホで突き抜けた ー 「AQUOS zero2」開発者インタビュー

公開日 2020/01/31 06:40 山本 敦
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ゲームクリエイターの意図に忠実な画作りを徹底した

ゲーミング設定の中にある「ゲーム画質」にも注目したい。従来、SDR画質のゲームコンテンツを表示する際には、AQUOSシリーズ独自の演色を施していた。ゲームもHDR画質のコンテンツが増えた今ではこれが不要になったという考え方から、クリエイターが意図した画質をそのまま表示する「ゲーム画質」というモードを新設した。

映画やドラマ系のコンテンツについては従来から取り組んできた画作りのスタンスを、このほどゲームコンテンツの画作りにも適用した格好だ。zero2のゲーム画質は様々なゲームベンダーの声に耳を傾けながらチューニングを練り上げてきたと篠宮氏が振り返っている。

様々なゲームベンダーの声も画質チューニングの参考とされた

zero2のディスプレイ表示はゲーム設定から240Hz駆動が選べるが、ゲームコンテンツの側は120Hz、60Hzのスペックであることが一般的だ。アプリの側で画質、表示フレームレートを設定できないタイトルも多い。端末のスペックに合わせて動作するゲームアプリは駆動時に多くの電力を消費し、結果として端末が熱を持ちやすい。外付けのリモコンを使う据え置き型のゲームコンソールと比べた場合、スマホはユーザーの手に伝わる熱を極力抑えることが重要な課題になる。

zero2では体感温度を抑えながら、ゲームコンテンツを最高のスペックで楽しんでもらいたいと考え、放熱設計を徹底的に追い込んだと田邊氏が説明する。どんなゲームアプリを楽しむ場合も表示フレームレートのパフォーマンスをキープするために、端末側でコンテンツの表示解像度を切り換えられる機能を設けた。ディスプレイの最大解像度はフルHDだが、ゲーミング設定の中から「パフォーマンス」の設定を選択すると、「高精細表示(=端末ネイティブ)」、または解像度を落としてフレームレートのパフォーマンスをキープする「軽快動作」のいずれかを選択できる。田邊氏は「動作負荷を軽くすれば、ゲーム内設定ができないアプリも快適に遊べるはず」と機能の意味を説いている。

ゲームコンテンツを楽しむ際に、快適な画面と映像の解像度のどちらを優先するか端末の側で選べる機能を設けた

ヘッドホン端子は省略。ワイヤレスは最新のaptX Adaptiveに対応

AQUOS zero2はゲーミングスマホとして「サウンド」の快適さをどこまで追求したのだろうか。AQUOS R3にはアナログヘッドホン端子が搭載されている。音声の伝送遅延を優先するのであればヘッドホン端子による有線接続を求めるユーザーも多かったはずだが、zero2はヘッドホン端子を省略している。

篠宮氏もこの選択には頭を悩ませたと振り返る。ただzero2については軽量化とスリムなデザインを重視した結果、ヘッドホン端子は省略して、パッケージに同梱するUSB Type-C変換アダプターでイヤホンを接続して使う楽しみ方を推奨している。

USB Type-C端子を搭載している

ただ、ワイヤレス接続についてもクアルコムが開発したBluetoothの最新オーディオコーデックであるaptX Adaptiveに対応している。「音質も確保しながら遅延も抑えられるコーデックに対応することで、ゲーミングを含むふだん使いの使い勝手も心地よさを追求した」と篠宮氏が語っている。実際にzero2の発売後、スマホでゲームをヘビーに楽しむユーザーからどんなフィードバックが返ってくるのか注目したい。

あるいは独自にワイヤレスオーディオの低遅延化技術を組み込んだワイヤレスイヤホンなどの周辺機器を、シャープが独自に企画してzeroシリーズ専用のゲーミングアクセサリーとして展開しても面白そうだ。本体に合体させてジョイスティックによる操作が可能になるコントローラーや、電源を長持ちさせるモバイルバッテリーなどもあれば、zeroシリーズの世界観がさらに膨らむだろう。

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