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公開日 2025/12/15 06:35
古い物でも価値を見出す取り組みを紹介

故障したオーディオ機器でも高値買取!「オーディオサウンド」の自社修理工房担当者の話す“一番多い故障箇所”とは

ファイルウェブ編集部

オーディオに限らず、中古買取サービスを利用する理由の多くは、「古い物の整理」だ。購入当時は新品だった品も、時間の経過とともに不調や不具合が生じ、「本当に買い取ってもらえるのか」と不安に思う人も少なくないだろう。


そんな中、全国に55店舗を展開するオーディオ専⾨の買取業者「オーディオサウンド」は、故障している製品であっても「メンテナンス費などを差し引いたうえで、商品としての価値を最大限に引き出し、お客様に還元できる買取を行う場合もある」と、過去の取材記事にて明かしている。


本稿では、こうした姿勢の背景にある、オーディオサウンドの「自社内修理工房」での取り組みに焦点を当てる。


※本記事は、自社で修理工房を持つことで故障したオーディオ機器でも買い取れるようにしているオーディオサウンドの体制を紹介するものです。同社がユーザー向けに修理サービスを提供しているわけではありません。



>>オーディオサウンド 公式サイト


故障品でも買取るオーディオサウンド。それを支える修理工房に裏側を訊く


今回取材に答えてくれたのは、修理担当の飯野さん。オーディオ機器を専門に、日々修理品対応を行っている。1日に平均して1〜2台の修理対応に当たっているとのことだ。修理が必要な買取品は工房に送られてくる仕組みになっており、査定の際に、バイヤーから予想される修理内容について確認の連絡が入ることもあるという。



工房に持ち込まれる機材のジャンルで最も多いのは、アンプ類の「音が出ない」という故障。ビンテージ物から近年発売された高級ブランドの製品まで、いろいろなものが持ち込まれるとのことだ。


アンプに次いで持ち込まれる頻度が多いというのが、プレーヤー類。取材にお邪魔した際は、2003年に発売されたエソテリックのユニバーサルプレーヤー「UX-1」の修理対応中。今回修理対応となった「UX-1」は、プレーヤー類の中でも特に修理の依頼が多い機種の一つだという。



故障内容は「ディスクトレーが開かない」というものだ。今回のケースはドライブ開閉に使用するゴムベルトが劣化していたとのことで、それ以外は内外ともに非常に良好で、ベルトの取り換えだけで修理が完了したそう。「トレーが出てこないという形で持ち込まれる機材不良の約9割はベルト劣化が要因という印象です」と、飯野さんは語ってくれた。


音出しや、波形のチェックといった基本的な確認も含めて、短時間で修理は完了したとのことだが、逆に最も時間の掛かった案件はなんだろうか……? 伺ってみると1950年代の真空管アンプで作業時間は20時間。悪いところだけを直すという方針でも、まるまる3日間掛けて修理を行ったという。


「コンデンサーや、スイッチ類はまずダメになっていますし、ビンテージとなると、接点が酸化して磨き直すといった作業も発生します。特に古い機材だと、ユーザーの方が手を掛けていることも多く、製品を見るということひとつとっても時間がかかりますね」(飯野氏)。



そんな飯野氏だが、趣味でスピーカーや、ウェブで共有されている回路図を参考に自作アンプを作り上げるほどのオーディオLover。そういった視点から、処分する前にぜひ買取の相談をしてほしいというのが「電源が入らなくなった製品」と語る。


「ヒューズ切れが多いのですが、重要なのはその原因がどこにあるかなんですね。製品によって内部構造も異なりますので、ヒューズを入れ替えて直る場合もあれば、飛んでしまったヒューズが他の箇所に悪さをしている場合もあります。分かりにくい場合もありますが、修理を行うこちらとしては『面白さ』を感じる部分もあります」(飯野氏)。


そして修理品という形であるが、手元に回ってくる製品をひと目見ただけで「長年愛着をもって接されていたものはわかりますね」と語る飯野氏。実際に綺麗な状態のものは、「スイッチが折れている」みたいな物理的な故障が少ないとのことだ。その一方で、やはり相当使い込まれた状態の機器が買取成立品として持ち込まれるのも事実。「古びているものでも気軽に買取に出してみてください」と、結んでくれた。



◇◇◇


今回取材に応じてくれた飯野氏は、修理を行ううえで「なるべくオリジナル状態を維持する事」を大切にしているという。長く使っていく中で不良が出てしまったオーディオ機器でも、オーディオサウンドが買取ることで価値が芽生え、そして新たな買い手・パートナーと巡り合う。自宅に眠っている機器があるなら、一度買取相談を行うことをオススメしたい。



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 (提供:オーディオサウンド)

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