音楽リスニングだけじゃない
AKGのモニターヘッドホンは楽器練習でも活躍!使ってギターを弾いてみた
K92はスマホ活用派にもぴったり
裾野を広げる役割を担う新世代、「ハイパフォーマンス」シリーズのハイエンド。価格を引き下げただけではなく、軽量化、スマホ等でも十分な音量を取りやすい低インピーダンス設計など、現代的な使いやすさも高められている。
スタジオシリーズとも共通だがヘッドバンドには、装着するだけでヘッドバンドの長さが最適化される「セルフアジャスト」機構を装備。装着感が軽やかなこちらのモデルとの組み合わせではその気軽さが特に光る。
まず曲を聴いてみると、シリーズが違うだけあって他の2モデルとは音作りが異なるようだ。音場の広さは重視しすぎず、密閉型としての自然なまとまりの中でそれぞれの音をしっかり描き出す。ミックスで定位を追い込んでいったりするのには向かないかもしれない。しかし「定位はスピーカーで追い込む」「ヘッドホンは楽器演奏用」のように用途が明確なら、そこは割り切れるだろう。
楽器演奏のモニターとしては、重み厚みといった要素は無理に稼がず、代わりにアタックや抜けの軽やかさを生かしている印象。その点ではこちらもシングルコイルピックアップのギターとの相性が良いと感じる。
またスマホにアンシミュやDJなどのアプリをインストールし、スマホのイヤホン端子にヘッドホンを直で挿して音楽を演奏&制作している方にとっては、スマホ直結も想定して音質設計を調整してあるこのモデルは特に扱いやすいだろう。
モニター用といっても画一的なサウンドなわけではなく、「こっちはベース、こっちはギターを弾くと気持ちいい」というように、それぞれの特性があるわけだ。価格だけではなく、自分の好みや演奏する楽器、演奏スタイルに合うモデルをチョイスして、楽器ライフをエンジョイしてほしい。