【特別企画】ハイエンドから高コスパ機まで

いま、ゼンハイザーが推すイヤホン3機種。CX 3.00 / MOMENTUM In-Ear / IE 80一斉レビュー

折原 一也

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2016年06月08日
■ゼンハイザーがイチ推しの実力派イヤホン

ドイツのヘッドホン/イヤホン名門ブランド ゼンハイザーのイヤホンラインナップは、プロ用にも採用されているモニター機からコンシューマー向けのエントリー機まで多数を擁する。その中でも今回は、コンシューマー向けモデルの中からゼンハイザーが今イチ推しの3機種を、価格帯別に一挙に試聴していきたい。

いま、ゼンハイザーが推すイヤホン3機種

5,000円クラスより「CX 3.00」、1万円クラスより「MOMENTUM In-Ear」、3万円クラスより「IE 80」をピックアップして、それぞれの音質傾向とクオリティをレビューする。

<目次>
・入門クラスでありながら全帯域を妥協せず鳴らす「CX 3.00」
・モバイルリスニングを意識した現代的なサウンド「MOMENTUM In-Ear」
・原点にして頂点。イヤーモニターサウンドの「IE 80」


■入門クラスでありながら全帯域を妥協せず鳴らす「CX 3.00」

ゼンハイザーのイヤホンラインナップのなかでも、最もスタンダードなイヤホン入門機種がCXシリーズだ。

CX 3.00

今回レビューするCX 3.00は、そのCXシリーズの中間機種と呼べる実売価格6,000円クラスのイヤホン。シリーズ最安値としては下位モデル「CX 1.00」(実売価格5,000円)があり、また少し上を見れば「CX 5.00」(実売価格10,000円)がある。17Hz〜20kHzまでをカバーするダイナミックドライバーを搭載したスタンダードな入門モデルといった仕様だ。なお、同シリーズにはリモコンマイクの有無が混在しているが、CX 3.00はリモコン無しの製品となる。

ハウジングにゼンハイザーロゴを配置

コンパクトな筐体

iPhone 6と直接接続してその音質を確認してみると、全帯域にわたってバランスが良くサウンドが丁寧に整えられていることがわかる。宇多田ヒカル『Automatic』を聴くと、シンバルの金属音がシャープな刻みで歪みなく綺麗に伸び、エントリー級のイヤホンとしては実に聴き心地抜群。ボーカルには適度な厚みがあり、声の抑揚の描き分けの表現力も巧みだ。そして重低音にはゴリッとしたような質感を持たせており、聴いていて心地良いタイプでありながら、しっかり鳴りの質も追求した適度なバランスを保っている。曲全体を通しての音の見晴らしも、入門クラスとしては上々だ。

ハウジングのサイド・内側から見たところ


次にジャンルを変えてSHANTIのアルバム『Born to Sing』を聴くと、中域までの厚みがありリッチな広がりが得られ、その中でアコースティックギターの生々しい“空気感”を鳴らしてくれる。カラヤン指揮の『ヴィヴァルディ 四季 -春-』を聴いても、弦楽器の適度な立ち上がりと共に音空間の見通しに優れるのが良い。

入門クラスのイヤホンとなると重低音志向に走りがちだ。しかしこのCX 3.00については、実売価格5,000円という入門クラスながら、すべての帯域を妥協せず鳴らすことに注力したイヤホンといえるだろう。このクラスのイヤホンを聴き込んだ人であれば、CX 3.00には苦手なジャンルが無いことが最大の美点だと気付くと思う。そんなサウンドを入り口クラスに配したことに、数多くのイヤホンをラインナップするゼンハイザーの“良心”を感じる。

モバイルリスニングを意識した現代的なサウンド「MOMENTUM In-Ear」

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