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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第157回】ちゃんと説明できますか? 知っておくべき11のポータブルオーディオ最新トレンド

公開日 2016/05/27 10:00 高橋 敦
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▼Lightning

・タグ|イヤホン ヘッドホン 接続方式 潮流

●ワード概要
Appleが主にiOSデバイスに採用している汎用接続端子。次期、あるいは次々期iPhoneにおいてイヤホン端子が廃止されるという噂が絶えず、その際にはLightningかBluetoothがイヤホン接続の手段として採用されるとも。

●トレンド解説
まずは現時点では単に「噂ベース」の話であることに留意してほしいが、しかし近年の「この手の噂」は結果として正解だったことも多く、単なる噂と切り捨てるわけにもいかない。

このタイプの接続のイヤホンやヘッドホンは実際の製品がすでにいくつか登場している。簡単に言えばイヤホンならリモコン部分、ヘッドホンならハウジング内にLightning接続DACとアンプが内蔵されているというものだ。それ自体は技術的に特に新しかったり難しかったりするものではないので、iPhone、AppleのMFi認証の動向など次第のジャンルと言える。

ただ、3.5mm端子を廃止するなら後述のUSB-Cのオーディオ対応の方が現時点の情報からは現実的に感じられ、iOSとAndroidで規格が分裂する事態を避ける意味でも、iPhone含めてそちらへの統合が望ましく思える。

リンクス「ICEP-LT-04」は9800円という価格を実現

ハイエンド平面駆動型にもLightningモデルが…AUDEZE「SINE On-Ear Headphone Lightning Cable」


▼USB-C

・タグ|イヤホン ヘッドホン 接続方式 新規格 潮流

●ワード概要
インテルは先日の「Intel Developer Forum」において、USB-C(USB Type-C)端子の拡張規格としてオーディオ出力の追加を提案。デジタルのみならずアナログでのオーディオ出力もサポートか。

●トレンド解説
USB-C端子には表12+裏12=計24のピン(ご存知のように実際は「表裏」という区別はない)があるが、うちSBU1とSBU2はサイドバンド信号ピンというもので、デジタルだろうがアナログだろうが何の信号を通してもよい「自由通路」だ。また「Alternate Mode」と呼ばれる運用方法も定義されており、USB-C端子はUSBではない他のデジタルデータ、例えばThunderboltやDisplayPortの信号も伝送することができる。様々な用途への応用をあらかじめ想定してある、柔軟な規格だ。

そしてインテルはそこに改めてこのタイミングで、スマートフォン等からイヤホン端子をなくす狙いで、オーディオ周りの拡張規格を整理して提案してきた。特に注目なのは「アナログでの出力」という選択肢も用意されるらしいところだ。つまりUSB-Cから3.5mmへの単純な変換ケーブル等だけで既存のイヤホンやヘッドホンもそのまま利用できる…と期待できる。

USB、USB-Cの端子であれば、ライセンス料金やそもそもライセンスを受けられるのかといった厄介な問題はない。どこのメーカーも、小規模なケーブルブランドも、変換ケーブルやアダプタ、リケーブル製品を製造販売できる…と期待できる。イヤホン端子をなくすという流れ自体への賛否とは別に、どうしてもなくすのであればの話としては、こちらの対応の方がベターではあるように思える。

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