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なぜ映画ファンにかくも愛されるのか

話題のソフトを“Wooo”で観る − 第17回『ゴッドファーザー』シリーズ(BD-BOX)

公開日 2008/11/18 18:57 大橋伸太郎
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■深い闇とハイライトの両方を再現できるWooo「P50-XR02」

家庭で他に比べる作品のないG.F.の映像スタイルを味わおうと思ったら、最大の決め手がディスプレイ(テレビ)の性能であることはいうまでもない。


日立“Wooo”「P50-XR02」
今回、筆者の自宅リファレンスである日立の50V型プラズマテレビ「P50-XR02」で、全3部作(全537分!)を通して見て、筆者が高校生の時代に出会ったG.F.に、今度こそ再会できてうれしかった。新旧の俳優の名演技、カトリック教会での聖餅授与式と粛清とモンタージュに代表される、映像の鮮烈な対位法効果と、G.F.は映画の醍醐味がギッシリ詰まっている。P50-XR02の最大の特長は、「1080フルHDブラックパネル」の採用にある。従来のALIS方式を改め、ボックスリブ構造を新たに採用、リセット時の予備発光を抑えて黒の表現を格段に高めた。パネル内の電極間に金属素材の黒帯を挿入し、外光の反射を30%も低減した。テレビのある部屋を消灯せずに明るいまま、G.F.の深い闇を背景にした映像を再現できる。

また、日立のプラズマテレビの美点であるのがハイライトの明るさだ。P50-XR02は、画素を発光させる電極を薄型化し発光電力の効率を高めた。これで黒の表現はそのままに高い輝度をキープ、ワイドなコントラストの力強い映像表現を実現した。暗い映像の中からライトを浴びた俳優の表情が現れるG.F.にこれほどピッタリのテレビはない。最近、液晶方式の中では、テレビコントラストが100万対一に達する製品が現れているが、黒が浮き上がらないしっとりと落ち着いた深さという点で、バックライトを持つ液晶方式は、自発光のプラズマ方式にまだ及ばない。しかも、自発光の効率をさらに高め、弱点だった種火の処理を改善したP50-XR02は一と言って二と下らぬ存在である。

G.F.第一作から、まず冒頭の、娘を乱暴された葬儀屋がヴィトーに復讐を懇願するシーン。映像モードは、シネマティックでほぼ満足できるが、P50-XR02は先に書いたように輝度ピークが高く、映像の中でブラインド越しに差す光が人物の表情とのバランス上、少し輝度を下げたい。そこで、コントラストを下げ黒レベルも下げる。今回のブルーレイ版は著しく画質が改善され解像感が向上した分、フィルムの粒状ノイズが少し気になる。これは本機のMPEGノイズリダクションで見やすく出来る。「強」だとディテールが鈍るので、「弱」が適当。

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