「YUKIMU CLASSIC LP COLLECTION」を立ち上げ

ユキム、EMIクラシックのレコード独占販売権を取得。独自マスタリングによる12作品を限定発売

公開日 2016/09/16 23:41 編集部:小澤貴信
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ユキムは、英国のクラシックレーベル「EMI」(英コロンビア/HMV時代を含む)について、ワーナー・ミュージック社との間で、日本におけるアナログレコード独占販売権を取得した。

「YUKIMU CLASSIC LP COLLECTION」のロゴ

これにより、ワーナー・ミュージックの全面協力の元で、アビーロード・スタジオに保管されている膨大なクラシック・ライブラリーからユキムが音源を厳選。新たにマスタリングを行ったアナログレコードを「YUKIMU CLASSIC LP COLLECTION」として各タイトル300枚限定で発売していく。

今回、「第1回」「第2回」発売の全12タイトルが発表された。第1回は2016年年末、第2回は2017年春頃の発売予定。各タイトルの価格は各6,000円/税抜(YKMLP-0001のみ45回転2枚組 \9,000/税抜)。

各回タイトルのセット販売も実施。第1回の6タイトル(7枚組)セットは39,000円/税抜、第2回の6タイトル(6枚組)セットを36,000円/税抜で発売する。セット販売のみ、2016年10月1日より販売店にて先行予約を開始する。

第1回、第2回の発売タイトルは以下の通り。

第1回タイトル(2016年年末発売) セット品番:YKMLP-SET1

・『カルロ・マリオ・ジュリーニ指揮 / フィルハーモニア管弦楽団 ロッシーニ [序曲集]』
 品番:YKMLP-0001(SAX2560) 45回転2枚組

・『オット-・クレンペラー指揮 / フィルハーモニア管弦楽団、シュワルツコップ(ソプラノ) マーラー [交響曲第4番]』
 品番:YKMLP-0002 (SAX2441)

・アンドレ・プレヴィン指揮 / ロンドン交響楽団 ラフマニノフ [交響曲第 2 番]
 品番:YKMLP-0003 (SAX2889)

・『ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 / フィルハーモニア管弦楽団 オペラのバレエ音楽集 [歌劇『イーゴリ公』より だったん人の踊り 他]』
 品番:YKMLP-0004 (SAX2421)

・『ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェロ) ダニエル・バレンボイム指揮 / イギリス室内管弦楽団 ハイドン [チェロ協奏曲ハ長調]、ボッケリーニ[チェロ協奏曲変ロ長調]』
 品番:YKMLP-0005 (ASD2331)

・『アウトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ) グラチス指揮 / フィルハーモニア管弦楽団 ラヴェル [ピアノ協奏曲]、ラフマニノフ[ピアノ協奏曲第4番]』
 品番:YKMLP-0006 (ASD255)


第2回タイトル(2017年春頃発売) セット品番:YKMLP-SET2

・『オット-・クレンペラー指揮 / フィルハーモニア管弦楽団 ベートーヴェン [交響曲第3番「英雄」]』
 品番:YKMLP-0007 (SAX2364)

・『オット-・クレンペラー指揮 / フィルハーモニア管弦楽団 メンデルスゾーン [交響曲第 4 番イタリア]、シューマン[交響曲第4番]』
 品番:YKMLP-0008 (SAX2398)

・『ジョージ・セル指揮 / クリーヴランド管弦楽団 ドヴォルザーク [交響曲第 8 番]、スラヴ舞曲3番/10番』
 品番:YKMLP-0009 (ASD2653)

・『ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 / フィルハーモニア管弦楽団 プロナード・コンサート [シャブリエ 狂詩曲スペイン 他]』
 品番:YKMLP-0010 (SAX2404)

・『イツァーク・パールマン(ヴァイオリン) フォスター指揮 / ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団 パガニーニ[ヴァイオリン協奏曲第 1 番]、サラサーテ[カルメン幻想曲]』
 品番:YKMLP-0011 (ASD2782)

・『リッカルド・ムーティ指揮 / フィラデルフィア管弦楽団 ストラヴィンスキー [火の鳥 1919 年版]、ムソルグスキー[展覧会の絵]』
 品番:YKMLP-0012 (ASD3645)

各タイトルの詳細、およびサウンドを監修したPierre Bolduc氏による書き下ろしコメントはこちらのページ(PDF)に掲載されている。

発売タイトルの選定は、ユキムが「特に演奏の優れている」「マスターテープの状態の良い」「希少価値の高い」ことを基準に行っている。

貴重な「ファイナル・マスターテープ」を新たにレコード化

一般的に「マスターテープ」とは、セッションテープを繋ぎあわせて完成したファイナル・マスターテープをコピーした、いわゆる「プロダクション・マスター」を指している場合が多いという。しかし、YUKIMU CLASSIC LP COLLECTIONでは、セッションテープそのものである貴重な「ファイナル・マスターテープ」を使用してリマスタリングを行う。

発売タイトル中には、ファイナル・マスターテープがドライアウト(接着剤剥がれ)したもの、過去にリマスター履歴がないものなどもあるが、こうしたマスターテープのエディット(接着作業など)も実施。ファイナル・マスターからのマスタリングにこだわった。

なお、最終的なサウンドの決定は、イタリアの権威のある音楽誌「CD CLASSICA」「ORFEO」の創刊に携わり、現在では同誌の発行人も務めるめるPierre Bolduc(ピエール・ボルダック)氏が担当する。

同氏はワーナー・ミュージックと深い関わりを持ち、著名な指揮者であるジュリーニやトスカニーニとも親交が深かった、クラシックに非常に精通した人物。過去にもユニバーサルとコレボレーション、ドイツ・グラモフォン、デッカ、フィリップス、アルゴなどのリマスターLPを作成して評価を得ており、世界のクラシック愛好家から高い信頼を得ている。

マスタリングは、アビーロード・スタジオのトップエンジニアであるSimon Gibson(サイモン・ギブソン)、Lan Jones(ラン・ジョーンズ)の両氏が担当した。

マスターテープからのリーディングには、アビーロード・スタジオ専用にカスタマイズされたSTUDER「A80」を使用。また、マスタリング時のヒスノイズの除去は、本来の演奏のエネルギー感、密度感を損なうとの考えの元、一切行わない。ノイズ・リダクションは音楽シグナルに影響を与える外部ノイズの除去にのみ制限し、マスターテープに記録された「本来の音」を再現することに注力するとしている。

レコードのカッティングおよびプレスは、高いカッティング・クオリティで知られるドイツ・パラス(Pallas)社で実施。カバージャケット、LPラベルも可能な限りオリジナルに忠実に再現するとのこと。各タイトルが180g重量盤で、ジャケット裏面にはユキム・オリジナル品番とシリアルナンバーがプリントされたシルバーラベルが貼られる。

上記の12タイトル発売後も、過去にリマスターされたことの無い歴史的名演なども含め定期的に6タイトルずつを発売する予定だ。

【問い合わせ先】
(株)ユキム
TEL/03-5743-6202

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