HOME > インタビュー > 「ハーマンサウンドキャラバン」が創るオーディオの未来。ユーザー・店舗・メーカーをつなぐ画期的な試みの背景

【特別企画】全国の販売店で実施される試聴イベント

「ハーマンサウンドキャラバン」が創るオーディオの未来。ユーザー・店舗・メーカーをつなぐ画期的な試みの背景

公開日 2018/07/19 07:30 ファイルウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE


ハーマンでは、今回のキャラバンで得られた成果が、オーディオ業界全体に広がることを期待している。「お客様目線で考えれば、我々が持っているブランドだけで実施するのではなく、もっと様々なブランドの製品を聴きたい、というご意見もあるはずです。今後は1社だけでなく、ご希望があれば、他社様とご一緒することも考えていきたい」と御子柴氏は語る。さらに、このキャラバンという方法が、ほかのメーカーへ広がることにも期待を見せる。

単発のイベントで終わらず、業界全体の活性化につなげていくことが重要と語る御子柴氏

「我々だけでは限界があります。他社様や他業界の方々と一緒になって取り組むことで、新しいお客様の広がりにつながります。良い企画が実施できたら、他社様にも活用いただきたい。そうしたら我々はまた次の新企画に取り組み、業界をさらに活性化していきます。まずは企画をスタートさせてみないことには、その反響がどういったものかが分からず、アレンジしていくこともできません。我々が製品訴求の仕方を勉強させていただく場になるとも思っています。いまはとにかくチャレンジする段階なのです」(御子柴氏)。

さらに今後の構想は、試聴会というスタイルの枠すら、やすやすと飛び越えている。

「若い方や女性の方にも目を向けてもらえる “仕掛け” が必要です。そのため、試聴会というスタイルにこだわらず、食事をしながら良い音楽を聴く、ハイエンドオーディオを備えた高級ホテルの一室を用意して寛いでもらうなど、まだまだいろいろな提案が行えるはずです」と御子柴氏。すでに日比谷「ビルボードカフェ&ダイニング」では、同社製品が設置された “ハーマンルーム” も用意されている(関連ニュース)。この言葉通り、キャラバンだけでなく、多方面で並行してプロジェクトを進行しているのだ。

同社では今回のキャラバンにあたり、専用トラックを仕立てている。これは製品配送の利便性にも一役買っているが、幅広い取り組みの一環でもある。御子柴氏は「専用トラックが全国津々浦々を走る予定ですので、写真を撮ってツイートしていただいたり、そういったお客様とのコミュニケーションがとれたら楽しいのでは、と考えています」と笑顔を見せる。

御子柴氏はさらに「我々が提案したいのは、音楽を通じて日々の生活を豊かにすることです。今後も魅力的な新製品をどんどん市場に投入する予定で、精力的に色々なことへチャレンジしていきます」と続けた。

実力は確かでも、その魅力を伝えきれていない

キャラバンの詳細についても触れたい。同社が取り扱うスピーカーのうち、ブランドの知名度で言えば、やはりJBLが圧倒的な存在だ。だが、今回のキャラバンにおいてスポットライトが当てられるのはマークレビンソンとREVELである。なぜだろうか?

次ページハイエンドオーディオに相応しいブランドとして立ち上げ

前へ 1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE