優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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LOVE AND COMPROMISE

Mahalia その他 FLAC
48kHz/24bit
レーベル:Atlantic Records UK 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
イギリスのシンガーソングライター、Mahaliaの2019年発売2ndアルバム。2015年のデビューからアルバムとしては2作目だが、デビュー以降平均2ヶ月に1作程度のペースでシングルやEPをリリースしてきての2ndアルバムであるので、寡作アーティストとかでは全くなかったりする。そこまで曲を作りまくった上での2ndアルバムであるから「満を持して」と言えそうな気もするのだが、この世代このタイプのアーティストにとってアルバムという形態が実際どのような意味や必然性を持つのかは僕にはもう想像し難い……。
サウンドの基本はコンテンポラリーなR&Bであるが、わたしはR&Bアーティストだ!的な気負いはない。単にそれが今の彼女にとって心地よいサウンドなのだろうという、さらりとした歌いこなしだ。
サウンドプロダクションにも隙がない。ベースなどの低域は深くまで沈み込みながらも余計なダブつきはなくクリア。エコーやリバーブも滑らかな響きや広がりで、空間表現を担うと共に、優れたSN感と合わせて楽曲の背景下地を美しく整えてくれてもいる印象だ。現代的なサウンドであるので再生システムもその傾向で聴けば間違えはないだろうが、あえて癖の強いシステムで低域を押し出すなどしてもそれはそれで映える。
(FLAC 48/24にて試聴)

総合点 9.2
低域の伸び9.3点 高域の伸び9.2点 セパレーション9.2点 ディテール9.1点 透明感9.1点 空気感9.1点 質感9.2点 静寂感9.2点 残響 奥行き 音像 アタック