優秀録音ハイレゾ音源レビュー

キーワード検索
詳細検索 [→条件絞込検索へ]
曲名50音検索 ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行

ハンサムボーイ(Remastered 2018)

井上陽水 ポップス FLAC WAV
192kHz/24bit
レーベル:FOR LIFE MUSIC ENTERTAINMENT 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
井上陽水さんのアルバム作品が一挙にハイレゾ配信開始された。とはいえ筆者自身は熱心なファンというわけではなく、それぞれの作品の意義や既存音源との音の違いを語るには力不足。ここではこのハイレゾ配信開始をきっかけとしてこの作品への興味を持ったという、新たなファン候補に向けての紹介をさせてもらおう。個人的には1980年代から90年前後、このあたりの作品からがリアルタイムで記憶に残っている作品であり、「井上陽水氏の作品の音といえばこういう雰囲気」という印象。「こういう」とは例えば、「緩やかで流体のような声と歌い回しに、その感触をさらに強めるリバーブ成分の豊かさ」など。本作だと超名曲「少年時代」もそうだが、決定的にその雰囲気、そういう音作りなのはこちらも名曲「最後のニュース」だ。今改めて聴くと驚くほど見事なのは、これほど多く強いリバーブを使っていながら、歌の本体も曲全体にももわっともさっとした様子をかけらも見せないこと。むしろ透明度が高いと言えるほどだ。ミックス等の素晴らしさ故か、アレンジの巧みさ故か、井上陽水氏の声やメロディの特異さ故か。おそらくは全てが絡み合っているのだろうが、とにかく不思議な空間が具現化されている。
(FLAC 192/24にて試聴)

総合点 9.3
低域の伸び9.1点 高域の伸び9.2点 セパレーション9.2点 ディテール9.1点 透明感9.2点 空気感9.3点 質感9.3点 静寂感9.3点 残響 奥行き 音像 アタック