優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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チャイコフスキー:交響曲第6番《悲愴》

テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナ クラシック FLAC
96kHz/24bit
レーベル:Sony Classical 配信サイト:e-onkyo music

■山之内 正レビュー
新録音がリリースされるごとに話題が沸騰するクルレンツィスの新譜。今回は2015年に録音された《悲愴》が満を持して発売され、早くもクラシックファンの間で議論が噴出している。研ぎ澄まされた音色と極端な強弱の対比など演奏上の特徴は数え切れないが、聴き終えたあとに強い高揚感が残ることはたしかで、暗さや重さだけではない《悲愴》の響きを引き出していることに気付く。その新しさには、コパチンスカヤと組んだヴァイオリン協奏曲の演奏よりも本質的なものがひそんでいるような気がする。ベルリンのフンクハウス・ナレーパシュトラーセで細部を克明にとらえたオーケストラ録音。

総合点 9.3
低域の伸び9.3点 高域の伸び9.4点 セパレーション9.2点 ディテール9.3点 透明感9.3点 空気感9.3点 質感9.3点 静寂感9.4点 残響 奥行き 音像 アタック