優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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By The Way

Red Hot Chili Peppers ロック FLAC
192kHz/24bit
レーベル:Warner Bros. 配信サイト:e-onkyo music

■高橋敦レビュー
ギターにフルシアンテ氏が復帰してからの二作目。ファンクやハードロックの土台に普遍的なポップセンスを積み重ね始め、以降のレッチリの方向性を定めた作品と言ってもよいだろう。以降と比べるとその融合は荒削りだが、だからこそ「すっごいヘヴィファンクと思いきやサビは超ポップで綺麗なハーモニー」なタイトル曲のようにアンバランスな名曲がここに含まれているのかもしれない。またフリー氏は次作からは使用ベースをビンテージのジャズベース中心に切り替えており、モジュラスベースから叩き出されるクリアにバキッとした音を堪能できるのはひとまず本作まで。これぞロックというダイナミックな音作りだが、ハイレゾ版では、その中に埋もれがちな繊細な部分、例えばハイハットシンバルの音色含めて演奏ニュアンスの機微といった細やかなところが少しながらも見えやすくなっている印象。ベースやドラムスの腹から下に響くような響きもより自然な豊かさを増してるようだ。しかし「少しながらも」「自然な」なのでオリジナルのCD版を聴き込んできた方でも違和感はないだろう。堅実なハイレゾ化だ。
(96kHz/24bit FLACで試聴)

総合点 9.2
低域の伸び9.1点 高域の伸び9.1点 セパレーション9.1点 ディテール9.2点 透明感9.0点 空気感9.2点 質感9.3点 静寂感9.1点 残響 奥行き 音像 アタック