優秀録音ハイレゾ音源レビュー

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Tubular Bells [50th Anniversary]

Mike Oldfield ロック FLAC
44.1kHz/24bit
レーベル:UMC(Universal Music Catalogue) 配信サイト:e-onkyo music

■高橋 敦レビュー
冒頭のフレーズが映画『エクソシスト』のテーマ曲として用いられたことでも知られる、プログレッシヴロックそしてミニマルミュージックの超名作。今回は50周年記念ということで本人監修のアップデート&関連音源満載パッケージでの登場となる。この長尺曲を十代にしてほぼ一人での多重録音、さらには一発録音で作り上げたというのは驚きでもあるが、しかし十代の熱中の産物と考えれば頷けるところでもある。なお豆知識としては、曲名にもなっている例の冒頭のフレーズを弾いている楽器「チューブラーベル」とは、某のど自慢のあの鐘のこと。
それにしても驚きなのは「Pt.I」序盤の圧倒的な静寂感!もちろんそもそもの録音状態やその保管、今回のリマスタリングも良いのだろうが、楽曲自体の静けさという要素の方が強いと感じる。例えば遮音性の高いイヤーモニターなんてものは当時には存在しなかったわけだが、それで聴くとその静寂感がさらに際立つ。ついでにベースの低音が意外とかなり低いところまでフラットに伸びていたりすることにも気付いたりできたりもする。この例に限らず古い録音を現代ならではの再生環境で聴く面白さというのはあるので、ぜひ試してみてほしい。
(FLAC 44.1/24にて試聴)

総合点 9.3
低域の伸び9.2点 高域の伸び9.3点 セパレーション9.3点 ディテール9.3点 透明感9.3点 空気感9.2点 質感9.3点 静寂感9.4点 残響 奥行き 音像 アタック