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別項目で紹介した、ノートパソコンとCD-R/RWドライブを組み合わせて作成したディスク。それを早速MP727で再生してみることにした。その聴き心地や、使い勝手は? 以下のレポートを読んでみてほしい。 作ったCDを聴く
音楽CDデータを聴く まず、非圧縮の音楽CDデータから聴いてみる。再生音は、オリジナルのCDに限りなく近い。というよりヘッドホンで聴く限り両者の差はまず分からない。早送り/巻き戻し再生やトラックサーチなど、特殊再生機能もCDとなんら変わるところはない。 WMAデータを聴く 次に、WMA方式で記録した音楽ファイルを再生する。CDに比べると読み込みに多少時間がかかるが、一度読み込むとファイル名(=曲名)がディスプレイに表示され、CDよりもMDに近い感覚で楽しめる(日本語表示には非対応)。今回は128kbpsのビットレートで録音したが、音質は予想以上に水準が高かった。ベースの深みやボーカルの透明感も失われていないし、ギターにも生々しさがある。とても10分の1に圧縮されているとは思えない完成度の高さだ。 MP3データを聴く MP3の場合も、ディスクの読み込み時間はWMAの場合とほとんど変わらない。音質はエンコーダーソフトの性能に左右されるが、今回は高音質が自慢のソフトを利用したこともあって、WMAと比べて遜色のない、鮮度の高い音を楽しむことができた。なお、MP3の曲名表示の仕組みはWMAと同じである。
データのフォルダ管理は? 複数のフォルダがディスクのなかに存在する場合は、フォルダのアイコンが本体のディスプレイに表示される仕組みになっている。フォルダを切り替える操作は、モードキーでフォルダ選択モードを呼び出し、トラックサーチキーを使って瞬時に行える。階層の移動は早送り/早戻しキーを利用すればよい。この操作は従来のCDプレーヤーにはなかったものだが、パソコンでのファイルのフォルダ管理に近い感覚なので、慣れれば違和感なく操作できるようになる。
音飛び防止機能の実力は? 圧縮オーディオを再生している場合は、音飛び防止機能は自動的にオンに設定される。プレーヤーを振ったり強制的に振動を加えても、音が飛ぶ気配はまったくない。実感としてはディスクを再生している感覚ではなく、メモリーオーディオプレーヤーに近い。これは本機の大きなメリットといえそうだ。 大きさ、重さはの印象は? リモコンの使い勝手は? サイズは、通常のポータブルプレーヤーに比べると一回り大きく、重量もある。だが、手になじむ形状なので、実際に使ってみると、けっして苦になる大きさではない。シンプルだが基本操作系を充実させた着脱式リモコンの使い勝手も悪くない。付属ヘッドホンでもバランスのいい再生音が楽しめるが、他のヘッドホンにも取り替えられるのがMP727のよさ。密閉型など、さらにサイズに余裕のあるヘッドホンを組み合わせると、特に低音に深みと力強さが出てくる。音楽CDはもちろん、MP3やWMAでもこの差ははっきり分かるので、音にこだわりたい場合はヘッドホンをグレードアップしてみよう。
カーAVシステムにMP727を加えてみよう ディスクを交換しないで楽しめるメリットが一番生きるのは、クルマのなかだ。CDチェンジャーを使っていてもディスクの交換は面倒だし、チェンジャー自体がかなりかさばる。チェンジャーを使っていない場合は、ディスクを1枚ごとに交換する必要があり、さらに面倒だ。1枚のディスクにCD10枚分の音楽データを記録できるMP3やWMAなら、この問題を一気に解決することができる。 ケンウッドはカーオーディオのリーディングメーカーでもあるが、特に圧縮オーディオへの対応では最先端を突っ走っている。他メーカーに先駆けてMP3対応のカーオーディオシステムを発売し、大きな支持を集めているのだ。人気の秘密は、やはりディスク交換の手間がいらないこと。ここでDPC-MP727を使って、手持ちのカーオーディオシステムを、MP3,WMA対応へとグレードアップさせよう。 カセットタイプのカーオーディオシステムの場合は、別売のアダプターCAC-2とカー用電源アダプターを利用するのが早道だ。音質は若干低下するが、最小限の投資で手軽に楽しめる点がメリットだ。 外部入力端子付きのカーオーディオシステムなら、本機のライン出力をそのままカーオーディオのアンプに接続すればよい。チェンジャー用にライン入力が付いているシステムの場合も、同じ方法を使って楽しむことができる。この接続方法のメリットは、音質が優れていることに尽きる。CDをそのまま再生するのとほとんど変わらないクオリティで、しかも音飛びの心配もない。カーオーディオのシステムをまるごと入れ替えるのは大変だけど、ポータブルプレーヤーを外付けで追加するだけなら、それほど難しくない。対応可能なシステムを使っているなら、検討する価値は大いにある。 MP727ならこんな使い方もアリ! MP3やWMAの音源は、CDのほかにインターネットからダウンロードすることもできる。そのほか、カセットやLPなど、手持ちのアナログ音源をデジタル化して楽しむこともできる。 MP3作成ソフトの多くは外部アナログ入力の信号をMP3に変換する機能を積んでいる。アナログ機器の場合は等速でのコピーしかできないのでデジタルコピーに比べると時間はかかるが、劣化のないデジタルデータに変換し、しかも省スペースにつながるので、メリットは非常に大きい。手持ちのカセットやLPの管理に困っているなら、ぜひ挑戦してみよう。
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