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インタビュー

VGP2013 金賞受賞メーカー特別インタビュー

4Kテレビ登場で確信。力を込めるのは
感動を最大化する“大画面・高画質”
(株)東芝
デジタルプロダクツ&サービス社
国内営業統括部
事業部長附
岡田 淳
VGP2014 総合金賞
液晶テレビ "REGZA" Z8 series「Z8」「Z8X」
VGP2014 特別技術大賞
ダイレクトピュアカラーパネル
VGP2014 金賞受賞モデル
58Z8X/55Z8
(VGP各部門の詳細はこちらをクリック)
テレビ新時代到来を印象付ける4Kテレビ「Z8Xシリーズ」に続き、“プレミアム2K”を謳うフルHDの最高峰「Z8シリーズ」を投入した東芝が「VGP2014」総合金賞を獲得した。デジタルテレビのトレンドをリードし続けるレグザが、感動を最大化する大画面・高画質の魅力を力強く訴えかけていく。

市場ニーズを捉えた フルHDの集大成

−− 「Z8シリーズ」が総合金賞を受賞されました。

岡田 この夏、各社から4Kテレビが出揃うとともに、大型化・高画質化の流れが加速しています。レグザもZ8Xシリーズとして、84、65、58V型の4Kテレビを発売し、予想を上回る手応えを得ました。改めて確信したのは、大画面・高画質こそが感動を最大化できるということです。

ただ、テレビ全体をみると、まだフルHDの需要は堅調です。「大画面テレビはほしいけど、58V型や65V型は我が家にはちょっと大きいかな」というお客様も数多く、大画面・高画質を極めた最高峰のフルHDの商品が必要とされています。そこへ渾身の力を込めて投入したのが、フルHDの集大成とも言える「Z8シリーズ」です。高画質化を実現する要のひとつとなった「ダイレクトピュアカラーパネル」が同時に特別技術大賞を受賞できたことも非常にうれしい思いです。地デジ化の反動で厳しい状況が続いてきましたが、一方では、消費者の目は肥えてきています。よりよい品質のテレビが求められている。これは、大きなチャンスと捉えています。

フルHD対応モデルの集大成”Z8“シリーズは、「VGP2014」で総合金賞を受賞。本機に搭載する「ダイレクトピュアカラーパネル」で特別技術大賞も同時受賞した

−− 11月に市場投入されたZ8シリーズに大変大きな反響が集まっています。

岡田 これまでにない輝度と明るさを実現することで、空の青さや海の輝き、日中の光の力強さを精度高く再現することを可能にしました。「これまでのテレビとは違うぞ」と高い評価をいただき、強い手応えを感じています。

色というのは大変むずかしい。出し方ひとつで、「確かにきれいだけれど、こんな海はない」という色になってしまいます。Z8シリーズでは同時に色域を拡大し、当社の誇る映像処理のノウハウとあいまって、自然で色鮮やかな映像を実現しています。

画面サイズは55、47、42V型を用意しました。予想以上に売れているのが55V型です。“デジタルtoデジタル”の買い替え局面に入り、ここでも消費マインドの変化を捉えることができます。来年は大きなスポーツイベントを立て続けに控えており、販売店の皆様と一緒になり、大型化・高画質化をより意識いただける買い替えの流れを、一気に加速していきたいですね。

−− Z8シリーズは、タイムシフトマシンや進化を遂げた音質など、セールスポイントが満載です。

岡田 お客様のファースト・インプレッションは「画質」ですが、その次に感動していただけるのが「タイムシフトマシン」です。今回、新たに「タイムシフトプラス1」としてBS/CS対応となり、専門性が高いチャンネルを深掘りして楽しんでいただく新しい楽しみ方を提案しています。「タイムシフトマシンのない生活はもう考えられない」「日々の生活がタイムシフトマシンで大きく変わりました」といった声も数多くいただいています。その魅力を店頭からどのようにお伝えしていけるかが、これからの最大の課題です。

「地デジ×6チャンネル」のタイムシフトマシン録画に加え、BS/CSの番組1チャンネル分を外付けUSB-HDDに“全録”できる「タイムシフトプラス1」に対応。

また、音は映像とともにテレビが本来備えるべき能力ですから、お客様としても、最高の音がテレビ完結型として提供されることを望まれており、今回はスピーカーに大きくメスを入れました。新開発の「ラビリンスバスレフ型BOX」を採用し、薄型筐体の中で効果的に低音域の“奥行き感”を高め、映像に負けない迫力ある臨場感を音質の面からも実現しています。

鍵を握るのは 感動の最大化

−− これからテレビの使い方はどのように進化していくのでしょう。

岡田 テレビはあくまで受動的に視聴し、感動を享受するものです。スマートテレビという方向性においても、それによって感動をどのように最大化できるかが重要なポイントです。今は、PCやタブレットでも動画を楽しむことができ、若い人がテレビ離れしているといった声も聞かれるようになりました。しかし、スポーツや映画などのコンテンツは、画面が大きく高画質になるほどライブ感や満足度も大きくなる。これこそがテレビの最大の特長であり、決定的な違いです。さらに我々のスマート機能であるタイムシフトマシンで、いつでも見たいときにこの感動を味わえる。ここはもっと声高に訴えていきたい。

−− 年末商戦を目前に控え、テレビ市場に対する店頭での期待感も高まりつつあります。

岡田 アベノミクスや消費税増税前の住宅市場での好調な販売に伴い、テレビの買い替え需要の増加も顕著になりつつあります。12月から来年3月にかけてのテレビ市場は、台数ベースで対前年比100%以上、金額ベースで同120〜130%を予測しています。最近のマンションは、リビングルームが広い間取りが多く、家具やソファはワンサイズ大きく、当然、テレビもより大きなサイズをお求めの方が増えてきました。

このような状況の中、大画面・高画質というテレビのあるべき姿、目指すべき方向を、4Kテレビを投入することで確信することができました。さらに“プレミアム2K”という位置付けのZ8/J8シリーズを通して、販売店の皆様から、お客様が “感動”に対して対価を払われることを改めて実感されていると伺っています。

テレビは毎日使うものだからこそ、お客様の目は非常にシビアです。ただ画面が大きいだけでは十分でなく、どうすれば感動を最大化できるかが大切になります。販売店の皆様と一緒になって、その感動と魅力をもっと力強く、わかりやすくお客様にお伝えしてまいります。

岡田淳氏 プロフィール

1982年 鞄月ナ入社。ビデオ事業部国内営業部門で販売企画、販促、広告に携わる。03年4月 デジタルAV事業部国内営業部長に就任。DVDレコーダーの国内市場導入を行うなど営業活動に長年従事。その後、デジタルプロダクツ商品の国内企画・マーケティング部長を経て、13年8月より現職にて国内映像事業を統括。趣味は読書、映画鑑賞。