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マランツ「11シリーズ」大ヒットの舞台裏(2)ショップ突撃インタビュー:テレオン編

公開日 2013/06/27 12:00 取材・構成/ファイル・ウェブ編集部
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マランツから昨年7月に登場したSACDプレーヤー「SA-11S3」とプリメインアンプ「PM-11S3」、今年2月発売のUSB-DAC/ネットワークプレーヤー「NA-11S1」が驚異的な売上台数を記録しているという。その舞台裏を探る連続企画の第2回では、「11シリーズ」大ヒットの実情について人気販売店のスタッフに直撃インタビューした。

テレオン 第2店(sound110)
山口大介さん

テレオン 第2店(sound110)山口大介さん

ーー マランツ「11シリーズ」が非常に好調と聞いています。

山口さん:そうですね。「SA-11S3」と「PM-11S3」は年末あたりから動き始めました。特にSA-11S3の方が注目を集めていて、“爆発的”と言っていいほどの売れ行きでしたね。

フラグシップSACDプレーヤー「SA-7S1」の後継を期待していた方にとっては、「なんだ、『SA-11S3』でお茶を濁したのか…」と捉えられていた部分もあったのではないでしょうか。ですが雑誌の記事などで取り上げられ、じわじわと気になりだして…実際に店頭に試聴に行くという行動が生まれ始めたのが、年末くらいだったのだと思います。



「S1」から「S2」に換わったときは「全く別のもの」になった感じでしたが、「S2」から「S3」への代替わりは、従来の良い部分を引き継ぎつつ良いところが増えた、という印象です。マランツのプレーヤーは、ワイドレンジで高解像度な再生音が特徴でしたが、S3になってしなやかさや厚み、実体感も加わった感じがしますね。特に“音の厚み”は、試聴されるお客様がすごく注目する要素。従来のマランツの音を知っている人にとっては特に「進化した」と思われる部分でしょう。

それとSA-11S3は、SACDやCD再生に加え、USB-DAC機能も備えるという“ディスク+α”があるところもポイントになっていると思います。ちょうどディスク再生にもハイレゾにも注目が集まっている時期ですから。タイミングと製品の良さが合致して、購入を決める方が多かったのではないでしょうか。

ーー NA-11S1はどういった点が購入の決め手になっているのでしょうか?


山口さん:ネットワークプレーヤーとしてもUSB-DACとしても使えること、DSD再生機能も押さえていること、国産メーカー製、利便性の良さなど魅力は沢山ありますが、やはり音質重視で選ぶ方が多いですね。初めてのネットオーディオ機器として選ぶ方もいらっしゃいましたが、既にネットオーディオを楽しんでいて、ある程度知識があり、グレードアップを考えている方が多かったです。

NA-11S1は「よくぞ出してくれた」と言いたいモデル。ネットワークプレーヤーやUSB-DACは“とても安いモデル”と“とても高いモデル”はありましたが、その間を埋めてくれる価格帯の製品がなかった。なので、今ひとつ盛り上がりきらないところがあったのかなと思います。きちんとした日本のメーカーがこだわりを持って作った製品を待っていた方は多かったことでしょう。今後、この価格帯がますます充実していくことを期待しています。そして、ディスクプレーヤーと両輪で盛り上がるといいですね。

11シリーズ共通して言えることですが、「評判が評判を呼ぶ」というのが大きかったと思います。スタッフが良いと思ったからお客様にお勧めして、試聴したお客様が気に入ってご友人に話したりネットでレビューを書いたりする。その評判で、11シリーズをチェックするお客様が増える……と。特にSA-11S3は、現在でも口コミ効果が続いています。評判が良くて在庫切れになり、在庫切れだと言われたお客様が余計欲しくなる…という流れが続いている感じです。定価40〜50万円台という製品でここまで売れるのは、ここ最近では他にありませんでした。

11シリーズがヒットしているということですが、ショップ側が強烈にプッシュしたというよりは、とにかくお客様の「口コミ」。製品の実力が高いからこそ、お客様に選ばれて、それがさらに次のお客様を呼ぶのだと思います。


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