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VIVID productionsが満を持して送り出すハイサンプリング音源『Solo Waka “Works for Violin Vol.1”』

公開日 2010/07/07 16:39 編集部
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Solo WAKA/高橋和歌 
古びた重苦しいものではなく明るく、流麗で、滑らかに。そして熟成しているものの若い息吹に満ちたヴァイオリン。そんな高橋和歌の演奏の全てがここに捉えられています。ホールトーンもたっぷり含んだ秀逸な録音


「SOLO WAKA」の録音を手掛けた
(有)VIVID productions 代表取締役 西本憲吾 氏より



録音という作業は、トランプでピラミッドを組み立てる作業に似ていると思います。どのカードが欠けても、ピラミッドは完成しません。

録音においても、そのプロセスの中のいかなる部分もおろそかにできない。気を抜いたところ、上手く行かなかったところは必ず結果として反映されます。

最近になって、弊社の録音に“鮮度が高い”とか“新鮮な音”という評価を頂く機会が増えています。そのきっかけは3年前、NHKで1年間放送された“ピアノぴあ”という番組の録音を担当した事だったと思います。1年間で40回を超える収録で250曲に及ぶピアノの名曲を録音する。これを機会にピアノの録音のノウハウを突き詰めるだけ突き詰めてみる事を目標に1年間の収録に臨みました。

その中での工夫をいくつかご紹介すると、

■伝送によるロスをなくすため、弊社の録音機材はマイクからレコーダーまでの全ての機材をミュージシャンのそばに設置する。

■マイクロホンの電源、ルビジウムクロックなど、音作りに重要な機材は一つ一つの部品を自分たちの耳で確かめながら製作する。

■手に入れた機材は必要に応じて改造する。例えば、マイクロホンのメーカーはマイクロホンのプロフェッショナルではあるけれど、内部配線に使用されているケーブルにはさほど気を遣っていなかったり、電源も市販のユニットを流用してすませたり……。弊社の録音には大した秘密はありません。ただ、当たり前のことを当たり前と思わず、常にトライをするということだけは忘れてはいけないと思っています。


長い間、ハイサンプリングでの制作には取り組みませんでした。それはCDという器の中には想像している以上に情報量が入る。ハイサンプリングの世界はそれを凌駕する技術力を持っていないと太刀打ちできないと考えていたからです。その成果は44.1KHzのファイルで十分お楽しみ頂けると思います。

そしてさらに、高橋和歌デビューCD、Solo Waka “Works for Violin Vol,1”は弊社が満を持して送り出すハイサンプリング録音です。

ピラミッドのスタートはミュージシャンです。ミュージシャンの瑞々しい息づかいをe-onkyo musicの高音質配信で是非お楽しみ下さい。

西本憲吾 氏
VIVID productions 代表取締役 レコーディング・エンジニア、プロデューサー
15年間NHKに勤務。音楽の録音に携わる。 ジャズ、ロック、クラシック、ポップス、演歌、民族音楽、邦楽・・・・ あらゆるジャンルを経験した後独立、現在に至る。 透明感あふれる音作りを得意としている。 寅年、牡牛座、B型

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