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公開日 2023/04/27 17:11
まさかのちゃぶ台返し

英規制当局、MSのアクティビジョン・ブリザード買収を阻止

多根清史
英規制当局の競争市場庁(CMA)は現地時間26日、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザードの買収計画を阻止することを発表した。その理由は、クラウドゲーム市場での競争を損ねるとの懸念からだ。

公式プレスリリースでCMAは、この買収が「急成長するクラウドゲーム市場の将来を歪め、今後数年にわたり英国のゲーマーにとってイノベーションの減少や選択肢の減少に繋がる」ことを懸念したと述べている。

具体的には、マイクロソフトがアクティビジョンのコンテンツをXboxゲームパスで提供することがもたらすメリットが、合併(買収)が英国のクラウドゲーミング競争にもたらす損害を上回るかどうかを慎重に検討したという。

その結果、それが一部の顧客には有益ではあるものの、この合併によって生じる競争(ひいては英国のゲーマー)に対する全体的な損害を上回らないと判断したとのこと。特に買収後に、マイクロソフトにはアクティビジョンの価値あるゲームを追加したことを反映してゲームパスの料金を引き上げるインセンティブがあるとされ、マイナス面が大きく見積もられたようだ。

これに先立ち、CMAは主要な論点の1つだった超人気IP「Call of Duty」シリーズにつき、競合するソニーのPlayStationで遊べないようにする疑いは、もはや晴れたとの見解を示していた。それだけに方針が転換されて認可も間近とみる向きもあったが、クラウドゲーミングをめぐって暗転したかたちだ。

マイクロソフトは2022年1月に、世界最大手のゲームパブリッシャーであるアクティビジョン・ブリザードを総額687億ドルで買収する計画を発表した。前代未聞の案件だけに、世界各国の規制当局も独占禁止法に違反するのではないかと精査していたが、その最大の難関の1つがCMAである。

マイクロソフトも認可を勝ち取るため、様々な根回しを重ねていた。任天堂などにCall of Duty新作を10年提供すると約束するほか、クラウドゲーミング方面でもNVIDIAの「GeForce Now」やウクライナ企業のBoosteroid社とも契約を交わしていたほどだ。

すでにアクティビジョン・ブリザードは、CMAの決定を不服として控訴するとの声明を出している。だが、これとは別に米国でも連邦取引委員会(FTC)がマイクロソフトによる買収を阻止すべく提訴しており、この調査は現在も継続中だ。

すでに本買収は、日本やブラジル、チリ、サウジアラビア、セルビアなどの規制当局により承認されている。EUもまもなく承認する可能性が高いと報じられていたが、英米の2大市場を抜きにしてゲームビジネスを展開できるわけもない。今後マイクロソフトに打つ手があるのか、注視したいところだ。

Source: GOV.UK
via: MacRumors

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