トップページへ戻る

ニュース

HOME > ニュース > Gadgetニュース

公開日 2022/12/14 18:47
銀行口座も核融合点火したい

米国、「核融合点火を達成」と発表。消費分より多くのエネルギー抽出に成功

Munenori Taniguchi
米エネルギー省(DoE)が、カリフォルニア州にあるローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)内の核融合研究施設「National Ignition Facility(国立点火施設:NIF)」で、核融合を起こすのに使うレーザーのためのエネルギーよりも多くのエネルギーを反応から生成する「核融合点火」に初めて成功したと発表した。

核融合反応は太陽の中で起こっている反応とされ、莫大なエネルギーを放出する。もし地球上で、この核融合反応を実現し制御することができれば、世界を化石燃料の消費などによる温室効果ガスの問題、エネルギー枯渇の問題から開放する可能性がある。

これまでの核融合点火の実験では、投入したエネルギーを上回るエネルギーを生み出すには至っていなかった。米核融合産業協会のCEO、アンドリュー・ホランド氏はCNBCに対し、今回の点火成功は「核融合エネルギーの物理的基礎を証明し、核融合は近い将来、安全で持続可能なエネルギー源になる」とコメントしている。

NIFは現地時間12月5日午前1時3分に、ダイヤモンドで覆われた数mm大の水素同位体に対し192本のレーザーを一度に照射した。その結果、レーザーによる2.05MJ(メガジュール)のエネルギー消費に対して、反応から3.15MJのエネルギーを取り出せたとのこと。

今回の成果は、制御核融合の「さわり」の部分の話だが、反応前後でプラスのエネルギーを生み出す「核融合点火」に成功した。これは、科学者たちが数十年にわたって実験を繰り返してきたなかでも、非常に大きく画期的な成果と言えるものだ。ただ、将来の持続可能なエネルギー源として核融合を実用化するまでには、まだ数十年単位の時間がかかるだろう。ローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)所長のKim Budil氏は、発表の会見で「真の投資と真の集中が、そのタイムスケールを短縮できる」と述べた。

今回の実験は、あくまでダイヤモンドの中に閉じ込めた燃料にようやく1度だけ点火したというものだ。今後実用化していくには、短時間に何回もこの反応を起こせるようになる必要があり、技術的なハードルはなお高い。そのためにはいまよりもさらに効率的なレーザー設備が必要で、Budil氏はそれを構築するためには、民間企業の研究への参加が不可欠だとした。「この成果への到達にはとにかく多額の公的資金が投入されたが、今後それを商業レベルにまで引き上げようとするならば、公的資金に加えて民間の能力が必要だ」と述べ、官民の協力によって研究を加速する重要性を訴えた。

なお、核融合を実現する方法は米国のレーザー照射による方式だけでない。欧州トーラス共同研究施設(JET)は時期を使うトカマク型核融合の研究を進めている。

Source: DoE, LLNL
via: The Verge

新着クローズアップ

クローズアップ

アクセスランキング RANKING
1 嵐の5大ドームツアーの裏側に密着。是枝裕和総監督『5 - 嵐という時間 -』Prime Videoで配信
2 『薬屋のひとりごと』芦田愛菜主演で実写化。原作者・日向夏「あっ、これは安心してお任せできる」
3 ティアック、カセットデッキ/CDプレーヤーのロングセラー「AD-850-SE」に新色ブラック
4 女子プロゴルフ「ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント」9/4から3日間の放送・配信予定
5 芦田愛菜、大西流星、森七菜らが登場。Prime Video発表会で出演作の見どころをアピール
6 YBA、SACDトランスポート「YT302」&DAC「YD302」。ローム製DACを初搭載
7 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless 5」レビュー。さらに進化した音質&ノイキャンを徹底解剖!
8 Prime Video、日本のオリジナルコンテンツを2倍以上へ。スポーツとアニメも大きな柱に
9 日渡早紀の世界観を忠実に映像化。『ぼくの地球を守って』スーパーティザー映像公開
10 Prime Video、大沢たかお主演『沈黙の艦隊 目覚めよ、ニューヨーク』を2027年夏配信
9/4 10:56 更新

WEB