【特別企画】「オーディオの魅力は部屋の響きがあってこそ」

「防音工事で音を良くする」ポイントは? 「アコースティックオーディオフォーラム」取材レポート

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2015年11月24日
「防音の整った専用室で、音楽や映画を大音量で楽しみたい」…オーディオ・ホームシアターファンなら誰でも一度はそんな想いを抱いたことがあるだろう。そんな想いに応えるかのように、「防音工事をすると音が良くなる」をテーマにしたオーディオ試聴会「第24回Acoustic Audio Forum」が開催された。同イベントに編集部記者も参加してきたので、その模様をレポートしたい。


■「オーディオの魅力は部屋の響きがあってこそ」

イベントを主催するアコースティックデザインシステムは、“音楽家専門”を謳う防音工事会社。なお、アコースティックグルーブではプロ向けの音楽スタジオ設計なども多く手がけるが、オーディオファンからのニーズに特化するような形で、新会社「アコースティックラボ」も起ち上げている。

そして、「Acoustic Audio Forum」は同社が毎月開催しているオーディオ試聴会。今回は上記のように「防音工事をすると音が良くなる」をテーマに、東京・九段下にある同社ショールームでセミナーと音出しデモが行われた。

会場となったショールームは同社が“音の響きに配慮した”防音設計を施したもの。有名交響楽団のプロ演奏家が練習のために利用することもあるという防音室を舞台に、ハイレゾ音源再生を含む様々なデモが披露された。

この日のイベントはまず、スウィングル・シンガーズ「ダバダバクラシック」や、バッハ「トッカータとフーガ」のDSD音源の再生からスタート。部屋の響きを確認するところから始まった。

イベントの様子

それに続き同社の岩元氏が、過去の顧客の声を紹介。「音量を上げても音の飽和感がなくなった」「小さめの音量でも音のバランスが崩れず音楽の形がはっきり聴けるようになった」など、「防音工事で音が良くなる」証拠とも言えるユーザーの声を紹介した。

アコースティックデザインシステム 岩元氏

同社の防音室設計で音質にも満足できるようになった過去事例を紹介

そして岩元氏は「オーディオの魅力は、部屋の響きがあってこそ」だとコメント。「音楽は直接音だけでなくて反射音も一緒に聴いているわけだが、その反射音が悩みのタネになることが多い。反射音の質が悪いとその影響を受けてしまう」とし、「例えば石井式リスニングルームでは横長の部屋がいいとも言われるが、それは間接音の割合が低くなるため、仮に反射音が悪さをしていたとしても気づきにくくなるからだ」と、音楽再生における部屋の重要性について述べる。

また、「反射面で音が作られる」と述べ、床や壁の剛性によって音が歪んでしまうことを紹介。壁や天井などで音が反射する際に特有の響きが作られて、オーディオにとっては悪影響な響きになってしまうこともあると説明した。

壁や天井等での反射音にオーディオの音質は大きく影響される

■施工例や測定データによる具体的な説明

加えて、同社の鈴木代表も「間接音が色々な現象を引き起こしている」とコメント。「今では電源やケーブルにかなりこだわる人もいる時代だが、それはアンプやスピーカーの性能が上がって、電源などの違いをちゃんと反映できるようになったから」と続け、そうした違いを楽しむためにも、それらの音を鳴らす大元である部屋の重要性を認識するべきだと改めて語る。

アコースティックデザインシステム 鈴木氏

剛性が重要なのは部屋もオーディオ機器も共通

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