いつものテレビが驚くほど臨場感豊かに。ビクター「SP-WS10BT」は既成概念を覆す“天然木”お手元テレビスピーカーだ!

概念を覆すお手元テレビスピーカー、ビクター「SP-WS10BT」をレビュー
テレビの音を手元でクリアに聞くための「テレビスピーカー」。その言葉から、どのような製品を思い浮かべるだろうか。おそらく多くの人が、やや実用性に偏り、デザインは二の次といった製品を想像するかもしれない。
しかし、ビクターから登場する新しいワイヤレススピーカー「SP-WS10BT」は、その既成概念を心地よく裏切ってくれる。
天板に配されたしっとりとした質感の天然木ウォルナット。アルミハンドルがアクセントとなった上質な佇まい。これは単なる補助スピーカーではない。テレビの音響体験を格段に向上させ、時にはBluetoothスピーカーとして音楽に寄り添い、インテリアとして空間を彩る。
聴こえの不安を感じ始めた方はもちろん、音とデザインにこだわる全ての人の日常を、確実に豊かにしてくれる一台だ。今回はSP-WS10BTを筆者の自宅で使用し、音質や使い勝手、質感などのインプレッションをお届けする。
家具を選ぶように、スピーカーを選ぶ。天然木がもたらす所有する喜び
ビクターのSP-WS10BTは、テレビに接続する小さな送信機(トランスミッター)と、バッテリー内蔵のポータブルスピーカーがセットになったテレビスピーカーだ。
設定は驚くほど簡単で、送信機をテレビと電源に繋ぐだけ。あとはスピーカーの電源を入れれば、すぐにテレビの音声が手元から流れ出す。この手軽さは、デジタル機器に不慣れな人にとっても大きな魅力だろう。

しかし、SP-WS10BTの真価はその利便性にとどまらない。
スピーカー本体を手に取って最初に目を奪われるのは、天板にあしらわれた天然木のウォルナット材である。聞けば、これは一枚板だという。しっとりと落ち着いた木目はふたつとして同じものがなく、それだけで所有欲を掻き立てられる。
側面を覆うファブリックメッシュと、グリップ感の良いアルミ製ハンドルの組み合わせは、さながら北欧の高級オーディオ製品のような風格を漂わせる。

この洗練されたデザインは、置き場所を選ばない。“いかにも”なスピーカー然とした威圧感は皆無で、リビングのコーヒーテーブルはもちろん、キッチンのカウンターやベッドサイドなど、どんな空間にもすっと溶け込むだろう。
ビクターは近年、ブランドの象徴として「木」を用いた製品開発を積極的に進めているが、このSP-WS10BTもまた、そのフィロソフィーを色濃く反映したモデルといえる。これはもはやAVアクセサリーではなく、暮らしを彩るインテリアの一部。家具を選ぶような感覚で、このスピーカーを選びたくなるのも頷ける。
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