【特別企画】CLASS-S製品群や他社製ヘッドホンとも組み合わせ

JVCのハイエンドポタアン「SU-AX01」の実力を岩井喬が徹底検証!

岩井 喬

前のページ 1 2 3 次のページ

2016年12月14日
■数々の高音質化技術を投入したハイエンドポタアン

2014年にDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ「SU-AX7」を発売し、老舗ブランドならではの安定感と深みのあるサウンドを提供してくれたJVC。今季、その上位となるハイエンドモデル「SU-AX01」を発表し、秋のオーディオイベントでも多くの来場者から注目されていた。

SU-AX01

SU-AX7から二回りほどサイズアップしたSU-AX01は、同社製品として初のバランス駆動に対応する大型パッケージのトランジスタによるハイスピード電流帰還ディスクリートアンプを搭載。

DACにはESS製ES9018K2Mを採用し、iOS端末(対応する再生用アプリケーションも併用した場合)を含め、最高384kHz/32bit・PCM&11.2MHz・DSDまで対応できるようになった。

またビット拡張、周波数帯域拡張、波形補正を行うことでマスター音源のクオリティに近づける独自の新『K2 TECHNOLOGY』を搭載。DAC以降のアナログ回路はフルバランス構成とし、高精度電子ボリュームや電源部も含め出力端子まで左右独立構造を貫く。このため、バランス駆動時には左右独立した配置となる3.5mmステレオミニ端子を2つ使った接続を行うこととなる。

PCやUSB-OTGケーブルを使ったAndroid端末/ハイレゾDAPを接続するUSB-micro B端子入力、iOS端末をデジタル接続するUSB-A端子の他、192kHz/24bit・PCMまでの光/同軸S/PDIF入力やアナログライン入力も装備。

豊富な端子類を備え、幅広い機器を接続することができる

携帯時に操作や接続しやすいように、主だった機能であるボリュームやスイッチ類、ヘッドホン端子、USB系端子はまとめてフロントパネルに配置。アナログ/S/PDIF入力に関しては背面側に配置するとともに、アルミボディの底面側にケーブルを逃がすためのスペースを設けている。

アナログ/S/PDIF入力は背面側に配置

加えてフロントパネルにはPCと接続するUSB端子の他、外部電源を接続できるDC IN 5V2.1A端子(こちらもUSB-micro B )も設けており、「iPad」対応の2.1A(2.4A)別売りUSB電源アダプターを接続することで専用電源に切り替え、より安定した電源供給を行う「ハイインテンシティモード」も搭載し、微小な音楽信号の再現性を向上させることができる。

この点についてもう少し踏み込んで解説を加えると、PC接続時にはデータ信号のみを伝送するため、SU-AX01は充電されることなく、内蔵するバッテリーでの駆動となる。充電用端子を別に設けることでPCから電源ラインを伝わって流入するノイズを抑えるとともに、ケーブル内での電源ラインからの干渉も抑えてS/Nの良い信号伝送を実現しているのだ。いわば電源ラインと信号ラインをセパレート化したオーディオグレードのUSBケーブルと同じような効果を期待できるというわけである。

そのため、本機の充電には同梱されているUSBケーブルを用いてPCと繋ぐ(むろんUSB-DACとして使う場合にはもう一本接続する必要がある)か、市販のUSB電源アダプターを使用する必要があるが、PCのUSBポートやAndroid用の電源アダプターでは充電完了までに時間が掛かる場合があるため、前述したiPad用2.1A(2.4A)USB電源アダプターの使用が推奨されているようである。iPad用2.1A(2.4A)USB電源アダプタであれば、約5時間で充電が完了する。

相互干渉を防ぐため、アナログ部とデジタル部は各々専用の基板に配置されたセパレートレイアウトを採用。この基板はステンレスシャーシに固定されているが、外装のアルミボディからは浮かせることで外部振動の影響を回避させる「アドバンスドフローティング構造」を取り入れた。下位モデルSU-AX7と比較し1.5倍の厚みを持つ非磁性ステンレスシャーシにはf字ホールやバナナ型ホールを加えて芯のある力強さと艶良く伸びやかな音を両立させたという。

シャーシにはfホールに加えて新たにバナナホールも設けた

2枚の基盤によるセパレートレイアウトを採用

■試聴:さまざまなヘッドホン/イヤホンと組み合わせて実力をチェック!

試聴ではソースとして「Mac Book Pro」+再生用ソフトウェア『Audirvana Plus』のPC環境を接続。まずは内蔵バッテリー電源の状態で動作させてみる。繋いだヘッドホンはJVCのウッド・オン・ハウジング&大口径ウッドドーム振動板を取り入れた「WOOD 01(HA-SW01)」だ。

CLASS-S製品群や他社製ヘッドホンとも組み合わせて試聴!

前のページ 1 2 3 次のページ