HOME > レビュー > 【第158回】続・ちゃんと説明できますか? 知っておくべきハイレゾDAPまわりの最新トレンド

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第158回】続・ちゃんと説明できますか? 知っておくべきハイレゾDAPまわりの最新トレンド

公開日 2016/06/10 10:30 高橋 敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

▼4.4mmプラグ&ジャック

・タグ|プレーヤー アンプ 接続方式 新規格 潮流

●ワード概要
4.4mm径5極の新規格端子。電子情報技術産業協会による音楽鑑賞用ヘッドホンの規格改正、その附属書にて「ヘッドホン用バランス接続コネクタ」として規定された。

●トレンド解説
詳細は前回「イヤホン&ヘッドホン編」参照


▼USB-C

・タグ|プレーヤー アンプ 接続方式 新規格 潮流

●ワード概要
USB3.1新たに策定された小型端子。従来の小型端子microBの課題点を諸々解消した仕様となっている。

●トレンド解説
前回「イヤホン&ヘッドホン編」ではスマートフォンにおけるイヤホン端子の代替としての部分を解説したが、今回はプレーヤーやアンプにおいての役割や意味合いについて解説する。現行製品の多くで採用されているUSB2.0 micro-B端子に対しての優位点はどこにあるのかという話だ。

なお、ポータブル機器に採用されているmicro-B端子はUSB2.0、対してUSB-C端子はUSB3.1以降からのものとなるので、両者の比較は必然的にUSB2.0とUSB3.1の比較も含む。

まずひとつめは物理的な仕様。USB-C端子はmicro-Bとほぼ同等のコンパクトさのまま、裏表区別なく挿せる利便性も備え、ポータブル機器では頻繁になりがちな抜き挿しへの耐久性も向上している。

ふたつめは伝送速度。オーディオデータのストリーミングは従来の速度で問題ないが、PCからプレーヤーへのハイレゾファイル転送においてはUSB-C/USB3.1の高速性は無視できない利点となる。

みっつめは給電能力。USB-C/USB3.1は給電能力も強化されており、PCや電源アダプタの側も対応していれば、プレーヤーやアンプの充電に要する時間の短縮等を見込める。

発売前だがCayin「i5」はUSB-C端子採用のプレーヤー

スマートフォンでは一足先にUSB-Cの採用も徐々に増えてはいる。写真はGoogle「Nexus 6P」


▼アップデート

・タグ|プレーヤー

●ワード概要
広義にはハードウェア製品のモデルチェンジや部分的あるいは小規模なアップデートも含むが、ここではハードウェア製品に搭載されている各種ソフトウェアのアップデートによる、発売後の機能向上やバグフィックスについて解説する。

●トレンド解説
タイムスケジュール的に実装が難しかったり優先順位が低い仕様を発売後まで後回しにしたり、発売後に発見された問題点をフィックスしたり、ユーザーに実際に使ってもらってのフィードバックを反映したり、発売後のアップデートをあらかじめ前提とすることで、メーカーの製品開発の融通や自由度、そしてユーザーの満足度も大きく高まる。

例えばOPI、オンキヨー「DP-X1」パイオニア「XDP-100R」の動きをそういった視点から解釈すると納得できるだろう。

オンキヨー「DP-X1」。フォルダブラウザー搭載時の告知資料

MQAへの対応は国内でのMQA配信が開始される時期に間に合えば問題ないので後回しでOK。動作検証は当然念入りに行うが、流れの速いこのジャンルで延々と動作検証に時間をかけすぎて発売が遅れすぎてはメーカーもユーザーも嬉しくない。十分な検証でも潰しきれなかった不具合が発覚した場合には可及的速やかなアップデートで対応することで、メーカーとしての責任を果たす。発売後にユーザーの声として多かった「フォルダブラウザーの搭載」「プレイリスト機能の向上」にも、その声が届いていることへの認識はユーザーに早めに報告しておいた上で、先日に実現された。

と、このように進んだこの例は理想的なのだが、「動作検証に時間をかけすぎて発売が遅れすぎては云々」という部分を極端に重視しすぎている例も少なくない。「いやこれまともに動作してないレベルだろ…」という状態で発売され、何度かのアップデートを経てやっと実力を発揮するような製品もある。

iBasso Audio「DX80」。iBassoは質実剛健で信頼できるメーカーだが、代理店としてはさらなる万全を期すためにその熟成を待って日本に導入したとのこと

そのため例えば海外メーカーの製品を日本の代理店が扱う際には、アップデートの進展を見極め、あるいは「この点を改善してくれないとうちとしては日本向けに販売できない」といったように具体的な要望を挙げてその改善を促し、といったことが必要になったりもしているようだ。「あのプレーヤー、海外での発売から国内での発売までなんで半年もかかってんだよ?」みたいな場合、そういう事情な場合もある。

高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域 バックナンバーはこちら

前へ 1 2 3

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE