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【特別企画】「並み居る4Kテレビの先頭に立つ製品」

「レグザ Z20X」を大橋伸太郎が徹底解説。“レグザ史上最高画質”実現の背景とは?

公開日 2015/11/10 11:56 大橋伸太郎
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従来のエリアコントロールのバックライト制御は、点灯時間による輝度制御(PW/パルス幅制御)を行っていた。しかしPW制御にはデューティ(動作)の幅を細かくすると動作が不安定になる欠点がある。その結果、ダイナミックレンジ100〜1%の領域に止まっていた。1%以下になると動作が不安定になるのだ。

しかし「Z20X」のミッションは、“明るさ”だけでなく4K HDR時代の“漆黒”の表現が不可欠だった。そこで、今回初めて駆動電流量による輝度制御を加えた。

駆動電流のコントロールは従来も行った例があるが、それは画面全体の明るさ調整であった。エリアコントロールで点灯時間と駆動電流の両方を同時に動かす(つまりハイブリッド制御)のは今回が初だ。それを実現したのが新搭載の「LEDドライバー」である。その結果、「Z20X」ではバックライトのデューティ制御の動作幅が1,000対1に飛躍的に向上、HDR時代に待望された広大なダイナミックレンジが出現した。

■新映像エンジンの恩恵はHDRに止まらない

新映像エンジン「4KレグザエンジンHDR PRO」の恩恵はHDRに止まらない。被写体の最明色を認識し、それを超えず色を飽和させず、広大な色空間にリマッピングするカラーマネジメント技術が「4K広色域復元」だ。従来までは比較的彩度の高い(色鮮やかな)被写体に有効だったが、今回、HWの刷新によって、彩度の低い無彩色に近い部分(空、人肌、衣服等)にも同技術の効果を適用し、微妙な色合いの色再現性が高まった。これが今回の「4K広色域復元プロ」である。

4K広色域復元プロの適用イメージ

現行のSDR映像でも、ビデオカメラのRAWデータ(16bit)の段階にあっては、非常に広いダイナミックレンジの映像が白潰れなく撮影されている。SDRでは、現行の映像フォーマットに納めるために、Rec.709に押さえ込む段階で止むなく100nit以上の高輝度領域を圧縮してきた。

アドバンスドHDR復元プロの適用イメージ

ここからすると、圧縮特性を正しく認識し逆変換すれば元来存在した映像情報の復元つまりHDR映像が得られることになる。今回「Z20X」に搭載された「アドバンスドHDR復元プロ」では、高輝度領域の圧縮特性を新しいアルゴリスムで精密に推定し、撮影時の映像を再現できるようになった。

他にも、ノイズ量に応じて超解像とノイズ低減量をバランスさせる「ノイズリダクション連携複数フレーム超解像」、映像平坦部のノイズ低減を前後5フレームの映像を精査して行い解像感への悪影響を排除する「動き追従ノイズパターン抽出型3次元NR」等々、4KレグザエンジンHDR PROによる進境は大きく枚挙に暇がない。

超解像も2段階で処理することで従来よりも精度が向上

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