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若手評論家4人が聴く ー オーディオテクニカ“IMシリーズ”全6機種総合レビュー

公開日 2013/12/04 00:01
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ATH-IM04 by 折原一也 /製品詳細情報はこちら

4ドライバー搭載。
全帯域で分解能を追求した完成度の高いフラグシップ



ATH-IM04/¥OPEN(予想実売価格59,800円前後)
2013年に多数のモデルが登場したオーディオテクニカのインナー型ヘッドホンのなかでも看板と呼べるのが、BAドライバー搭載の「ATH-IM」シリーズ。同一シリーズでありながら、4機種4様に異なる音チューニングがなされており、そのなかでもATH-IM04はBAドライバーを低域を2基、中域1基、高域1基と合計4つで駆動するというフラグシップモデルだ。ドライバーを4基も搭載しているにも関わらず、ラウンドフォルムの外観は通常のイヤホンとほぼ変わらないサイズ。装着時にはケーブルを耳かけして装着する。なお、ケーブルは専用着脱コードを採用している。

まず圧縮音源を試聴。ダイアナ・クラールのジャズを聴いてみると、非常に明瞭に浮かび上がるボーカルの艶やかな描写力に唸らされる。再生帯域は高域から重低音まで満遍なく伸び、しかも全帯域の分解能が高いという精緻なサウンド。低音もしっとりとした質感で響きを出す。特にピアノの音の優しさを伴ったニュアンスの美しさは抜群。あらゆる音が実体を持ちつつ、余韻たっぷりに鳴る様は音楽を聴く愉しみを実感させてくれる。さすがフラグシップ、という印象だ。

きゃり〜ぱみゅぱみゅの楽曲を聴いても、ボーカルがソリッドに立ち上がり音楽のなかで明瞭に聞き分けられるだけでなく、打ち込み音楽もハイスピードに再生し、止めが聴いているため音楽的な正確さを持ち合わせている。低音もタイトな締まりを持っており、歯切れの良さに聴いていて気持ちよくなるほどだ。

ハイレゾ音源はiBassoのHDP-R10で試聴。Duft Punkの電子音楽ですぐに"ハイレゾ"と聞き分けられるほどに高域までクリアに伸びる。空間のスケール感が非常に大きく頭上まで抜けるような広がりがあるだけでなく、電子音楽も限界までの解像感を追求している。ただし、完全にモニター調サウンドというよりも低域にボリューム感を載せており、聴く楽しみを味わうための音楽チューニングが施されていることが分かる。

「いきものがかり」の楽曲も、ハイレゾらしい華やかさをストレートに引き出すタイプ。ボーカルをより明瞭に聞き取れるだけでなく、ステージのような空間をもって作られる音場、個々の音のセパレートの正確さ、そして高域までストレートに伸びる帯域と高音質音源の情報量を見事に引き出す。

実勢価格6万円近い製品でもあり高音質であることは当然のモデルではあるが、ハイレゾ音源にマッチするヘッドホンとしても「ATH-IM04」は多くの方にオススメしたいモデルだ。

次ページ続いて折原一也が「ATH-IM70」「ATH-IM50」をチェック

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