業務用の「RICOH R」も出展

<CES>リコー、THETA全天球画像と他のカメラの画像を一体化する新提案

編集部:風間雄介
2017年01月06日
リコーはCES 2017において、ラスベガス・コンベンション・センターのセントラルホールとサウスホールの2カ所にブースを構えた。

セントラルホールでは、同社既存モデル「THETA S」「THETA SC」などを展示し、その特徴や使い方を紹介することはもちろん、THETAを活用した今後のソリューションを紹介するコーナーも設けられていた。

中でも注目したいのは、「RICOH Multi-imaging Technology」というソリューションだ。

デモを見れば一瞬でわかるのだが、言葉で説明すると少々ややこしい。まずこの技術を使うには、同社製のデジタル一眼カメラなどとTHETAを連結し、THETAで360度撮影しながらデジカメでも静止画や動画を撮影する。

ペンタックスのカメラにTHETAを取り付けた例

次に、両機で撮影したデータをPCに取り込み、自動処理を行わせる。数秒で処理が完了する。すると、THETAの画像の一部に点線で囲まれた部分が表示される。この点線部分は、THETAと連結したカメラで撮った静止画や動画で、その部分をタップすることで拡大したり、動画を再生開始できる。

THETAの画像を見渡したところ。うっすら黄色い点線が見えるだろうか

点線内がペンタックスのカメラで撮影した画像。ここまで拡大しても大丈夫

THETAは手軽に360度撮影するのに便利だが、解像度に限界があり、拡大すると粗くなってしまう。一方でデジタル一眼カメラは大きく、複数台つなげて360度撮影に対応させると巨大になってしまう。もちろんコスト面の問題もある。

今回の方法では、全体の雰囲気はTHETAで押さえておきながら、気になった部分だけを高解像度に楽しむことができる。もちろんこれまでも別々に撮影して保存しておくことはできたが、データがバラバラになってしまうとわかりにくかったり、撮影した場所がどこかわからなくなる、などの問題があった。

この「RICOH Multi-imaging Technology」を使えば、データが散逸することなく、思い出や出来事を一カ所にまとめておける。

なお実際のサービス提供は、今回のCES展示の評判がよければ具体的に決めて行くという。まだデータの保存フォーマットなど決めなければならないことが残っているとのことだが、THETAユーザーにはとても便利なこのサービス、ぜひ実現を期待したい。

そのほかTHETA関連では、クラウドプラットフォームを使って遠隔地にあるTHETAを複数台接続し、360度ライブミーティングを行うというソリューションも展示。臨場感のあるライブ映像が可能になりそうだ。

360度ライブミーティングのデモ展示

またこれもクラウドを使うソリューションとして、「Connected Camera」というものも発表された。スマホやPCとカメラをネットワークで接続するもので、リモート操作やストレージ同期、ビデオストリーミング、メディア共有など様々な機能を活用できるようになる。

ドローンに搭載したカメラをスマホからクラウド経由で操作する新提案

さらにコンベンションセンターのサウスホールでは、主に業務用の製品「RICOH R」も発表された。

業務用の360度カメラ「RICOH R」

RICOH RはTHETAをベースに、内部のバッテリーを排除して外部電源駆動とし、24時間連続でライブストリーミングを行うことを想定したモデル。またPCなどを使わず、機器内部でスティッチ処理が行えるのも特徴だ。

PCが要らないのでシンプルなシステムで24時間連続ライブストリーミングができる

映像クオリティは1920×960/30fpsで、HDMI映像出力はフルHD/60p。USB映像出力はフルHD/30fpsとなる。

デモも実施。YouTubeで直接動画をストリーミング配信し、それをVRヘッドセットで見ることができた。

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