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<IFA2007レポート:GRUNDIG(2)>その存在を強烈に主張する、デザインに注力した液晶テレビ

公開日 2007/09/04 13:35
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鏡面仕上げのベゼルと画面下部のパネルに施された模様が非常に印象的

パネルに描かれている絵柄は色入れされていないので目立ちすぎることはない
GRUNDIG(グルンディッヒ)の製品は、デザイン性の高さが大きな魅力だ。液晶テレビ「ファインアート」は、そのグルンディッヒのデザイン性の高さを象徴する商品としての位置づけにある。この製品では、同社の家庭用テレビのハイエンド機として、液晶の倍速駆動、フルHDパネルなど高画質化技術が搭載されているが、何と言っても目を引くのがやはりデザインだ。


黒のバージョンもなかなか渋くて魅力的だ
薄型テレビでは一般的に、できるだけ画面を大きくとり、しかも、画面以外をできるだけ小さく目立たないようにしようとするので、デザイン面での独自性が出しにくい。これに対して、ファインアートでは、物としての美しさを強烈に主張しており、他の製品と次元を異にした圧倒的な存在感を示している。パネル周囲のベゼルには鏡面仕上げが施されている。そして、画面の下部に配置されたパネル部が、この製品のイメージを決定付けている。絵画のような模様が施されていることによって、テレビが強烈にその存在を主張している。それは、あたかもひとつのオブジェのような印象を受けるほどだ。

画面を映し出すことが主たる役割であるテレビが、自分自身の存在を主張することには違和感もあるだろう。しかし、画面を映し出していない時もテレビは生活空間の中に存在し続ける。大画面化すればするほど、その存在感は大きくなるのはいうまでもない。だとするならば、その時のテレビのデザインは、画面以外を極力見せなくしてしまうということだけではないと思う。ミニマルデザインには、ミニマルデザインとしての魅力がある。ただ、その一方で、自らの存在をアートとして見せるべく造形美にも強い魅力を覚える。

ライフスタイルやデザインの好みは多様だ。薄型テレビといえども、それを受け止めるには、もっともっと自由な発想のデザインがあってもいいように思う。画面下部のパネルに描かれたデザインは、映像を映し出すことに対しては何の役にも立たない。しかし、画面を見ていない時には物体としての美しさがある。グルンディッヒのファインアートには、物理的な存在としてのテレビの造形美に対する強いメッセージを感じさせられた。

製品の発売予定時期は2008年の第2クオーター(4月〜6月)で、価格は37インチで3,000ユーロ程度となる予定だ。


(Phile-web/Senka21・新保)

[IFA2007REPORT]

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