ORBはジュエリーを用いた新イヤホン開始

<HIGH END>final、平面磁界型ヘッドホン「X8000」発表/ゼンハイザー「カスタムイヤーチップ」作成サービス開始

公開日 2023/05/22 14:42 ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
5月18日よりドイツ・ミュンヘンにて開催された世界最大規模のオーディオショウ、「ミュンヘン・ハイエンド2023」。昨年より「ヘッドホン関連ブース」が大幅に拡張されており、据え置きの高級システムも含め、さまざまなヘッドホン/イヤホン関連アイテムが展示されていた。ここでは、final/ゼンハイザー/ORBを中心に、注目のブースを紹介する。

final



finalは、平面磁界型ヘッドホンの最新モデルとなる「X8000」のプロトタイプを参考展示。長年に渡る基礎研究の成果を投入した新たな “Xシリーズ” として位置づけられ、詳しい仕様はまだ非公開とのことだが、今回いくつか重要なトピックについて伺うことができた。

final「X8000」

8000番台はfinalのフラグシップに与えられる名称で、カタログにも写真で紹介されるように、独自のエッチングが施されたダイヤフラムが特徴。またマグネットやコイルなどもさらに強化されており、歪が少なく反応が良いドライバーとして開発されているという。ハウジングはチタンの削り出しで、プロトタイプはマットな質感だが、最終形では鏡面仕上げを予定しているという。

「X8000」の内部

イヤーパッドは3Dプリンターで作られており、光の具合によってキラキラ輝いて見えることも特徴。ケーブルはホワイト&シルバーで、本体と合わせてジュエリーのような上質さも感じられる。

イヤーパッドは3Dプリンターで作られておりキラキラと輝いている

発売は年内を予定しているとし、順次情報が公開されていく予定とのこと。

「X8000」装着イメージ

ゼンハイザー



ゼンハイザーは、IE900等と組み合わせて使用する「Custom Comfort Tips」作成サービスを発表した。耳の形状をスキャンして最適なチップを作成できるサービスで、ミュンヘン・ハイエンドの会場にてテストトライアルが行われていた。

作成には、「認定ショップ」にアポイントメントを取り訪問、約5 - 10分程度で完了するという耳のスキャンを行なったのち、約2週間後に自宅に完成したチップが送られる、という流れを予定しているという。カラーも選択が可能で、IE900以外にもIE200、IE300、IE600に共通して使えるものとなる。

完成した「Custom Comfort Tips」。カラーも様々に選択できる

写真のようなアイテムを頭に被って左右の耳をスキャンする

ブースでは、MOMENTUMなどハイファイシステムからサウンドバー、昨今力を入れるヒアリングサポートシステムなどを幅広く展開。「SoundProtex Plus」はいわゆる “耳栓” で、耳のサイズに合わせて3種類の本体と、騒音の軽減度に合わせて4つのフィルターが用意されており、周囲の音環境に応じて選択することができるという。

大音量のライブでの使用も注目の「SoundProtex Plus」

ゼンハイザーのコンシューマー向けラインはSonovaに買収されたが、スタッフは今後について、「私達の持っている専門知識を活かし、ハイファイ向けのヘッドホンと、ヒアリングサポートアイテムの両方をしっかりサポートしていきます」と力強くコメントした。

ゼンハイザーPRスタッフのミゲル私

ORB



ORBは、スケルトンのハウジングに1カラットの宝石をつけたデザインが特徴のイヤホンシリーズ「CF-IEM avec CRESCENT VERT(クレサンベール)」を初披露した。クレサンベールは京セラによる人工ジュエリーシリーズの名称で、これまでアクセサリーが主用途だったが、イヤホンへの展開は初だという。

京セラとの共同開発で生まれた「CF-IEM avec CRESCENT VERT」

ルビーやオパールなど6色展開を予定していることで、“推し色” イヤホンを選ぶといった楽しみ方もできそうだ。日本でも順次発売開始するとのこと。

スケルトンボディに1カラットの宝石が装着される

また、海外ではアナログディスクの反りを直す「ディスクフラッター」の人気が非常に高いとのことで、多くのメディアが取材に来場。静電気除去ツール「deStat Handy」、カートリッジエージング器「Cartridge Warmer」などロングセラー製品と合わせて展開されている。

ディスクフラッター(奥)やdeStat Handyなどもロングセラーで人気

そのほか、注目のヘッドホン関連ブースを写真にてレポートしよう。

dCSの「LINA」も大人気。ヤマハ、HIFIMANなどの組み合わせでブースは常時満員御礼

FOCALは「BATHYS」にも専用エリアを設置


ヘッドホン関連ブースは今年も大盛況!

先日のヘッドホン祭で参考展示されたヤマハのヘッドホンアンプもグローバルに期待大


AK+STAXという組み合わせも人気

XI AUDIOのヘッドホンアンプのプロトタイプ


AUDEZEは世界的にも評価の高いヘッドホンブランド

SMSLもブースを展開し中国ブランドの底力を聴かせる

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE