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オーディオの“悪い常識”を覆す

全ての電源アダプターをオーディオグレードへ! iFI-Audio「iPurifier DC」レビュー

土方久明
2016年02月20日
オーディオ環境の常識を大きく覆す注目アイテム

USB-DAC、USBハブ、ネットワークハブ、ルーター、NASなど、昨今、電源供給にアダプターを使用するオーディオ製品や周辺機器が増えている。実は、そのほとんどが膨大なノイズを常に発しているスイッチング方式のアダプターを使用しているということを、もうすでにご存じの方も多いことと思う。音質を重視したいピュアオーディオファンの視点で考えると、スイッチングアダプターを使用する機器に対して全幅の信頼を置くことは少々難しい。おそらく、この事実をどんなに忘れようとしても、スイッチングノイズがオーディオ信号におよぼす影響が、頭から離れないという方もいるのではないだろうか。これまで、この問題を改善しようとすると、大掛かりなアナログ電源の導入や、どこかから低ノイズの電源アダプターを探してくる必要があった。そんな、“悪い常識”を覆すのが、今回ご紹介するiFIオーディオのiPurifier DCだ。

iFI Audio「iPurifier DC」(¥16,000/税別、DCアダプター用アイソレーター)

本機は、このスイッチングアダプター特有の問題を解決した画期的な製品と言える。いま使用しているアダプターと機器の間に挟む形で使用すれば、普通の電源アダプターが“オーディオグレード"へと姿を変えるからだ。

iPurifier DCには入力と出力にそれぞれ2つの径が異なるアダプターを用意。さまざまなタイプのアダプターで使用可能だ


そのコアとなる技術が、「アクティブ・ノイズ・キャンセレーション」。これは、軍事用レーダーテクノロジーを応用し、ノイズ信号と逆位相の信号を発生させ、ノイズフロアを50dB~100dBも下げるという画期的なノイズ低減技術だ。また5V〜24V/3.5A(84W)という幅広い電圧/電流に対応する設計と、直径の違うアダプター端子でも接続できるように複数の変換ケーブルが付属することなど、さまざまな電源アダプターに対応できることも特筆しておきたい。

全体の付帯音が大きく減少、予想以上の音質改善がある


試聴は筆者自宅試聴室にて、ネットギアのイーサネットハブとIOデータのNASであるRockDisk for Audioへ接続して行った
自宅試聴環境にiPurifier DCを持ち込んで、その効果のほどを見極めてみる。まずはネットワーク再生で使用しているNAS、IOデータのRockDisk for Audioとネットワークハブ、ネットギアGS105E-200JPSそれぞれの電源アダプターに本機を使用。『ダイアナ・クラール/ウォールフラワー』(48kHz/24bit FLAC)では、一聴してノイズフロアが下がり、全帯域の付帯音が減少する予想以上の音質向上を見せつけた。


iPurifierはもちろんUSB DAC等でも使用することが可能。その場合の極性はセンタープラスとなるが、極性変換アダプタを使用すればセンターマイナスの機器でも使用できる
続いて、同社のヘッドフォンアンプmicro iCAN SEに本機を接続。『UNAMAS The Art of Fugue』(192kHz/24bit FLAC』を聴く。こちらも聴感上のS/Nが上がり、各楽器の音像がよりリアルになってくる。過度なノイズ抑制は音をつまらなくさせる要因になるというのが筆者の体験談であるが、本機からはそのような副作用は一切感じられない。この小さいボディに秘められたノイズ抑制技術は、かなりのものと言えるだろう。本機は、特に、スイッチングアダプターを採用する機器が多いUSBオーディオやネットワークオーディオにとって、音質対策アイテムの決定版となるだろう。

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