真空管アンプ用スイッチング電源も

【ハイエンドショウ】トライオード、USB-DAC搭載プリメインなど大量発表 - ゾノトーン最上位ラインも登場

公開日 2010/10/08 17:15 ファイル・ウェブ編集部
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本日から10日まで、東京・有楽町で「ハイエンドオーディオショウトウキョウ」が開催されている。当サイトでは今回も、全出展社の展示内容をくわしくお伝えしていく。本項ではトライオードの出展内容を紹介する。

この秋からブランドロゴを変更し、社屋も移転したトライオードブースには、今回も数多くの新製品や参考展示品が並べられている。

■リモコン対応の「TRV-88SE」が登場

まず、「緊急告知」と紙が貼られて紹介されているのはプリメインアンプ「TRV-88SER」。12月末〜来年1月の発売を予定し、価格は157,500円(税込)。

「TRV-88SER」とリモコン

TRV-88SERは型名の通り、TRV-88SEをベースにし、新たにリモコンに対応させたモデルだ。また、新たにMM対応のフォノイコを内蔵。トランスを3分割にしたほか、PRE-IN端子を省略するなどの変更も行っている。なお、これまでの「TRV-88SE」も販売を継続し、併売される。

また、春にも展示されていた、USB入力端子を備えたプリメインアンプは、「TRX-PM84」として発売されることが決定した。本機も12月〜1月頃の発売を予定しており、価格は12万円程度になる見込み。

「TRX-PM84」をネットブックと接続してデモ

本体の天板にはType-AのUSB端子を備え、USBメモリー内の音源の再生が可能。背面にはType-B端子を新たに備え、PCと接続してUSB-DACとして使用することもできる。USB入力は48kHz/16ビットまでの対応となりそうだ。

さらに、単体のUSB-DAC「TR-DAC 1.0」も参考出展。本機も商品化される予定で、3万円程度の販売が予想される。USB端子のほか光デジタル入力端子も装備し、スイッチで切替が可能。本機も48kHz/16ビットまでの対応を予定している。前面にはステレオミニのヘッドホン出力も備える。

ヘッドホンアンプ内蔵USB-DAC「TR-DAC 1.0」

「TR-DAC 1.0」の背面端子部

そのほか、ユニークな製品として、中国「Qinpu」ブランドの、ミニチュア風コンパクトオーディオシステム「オーディオパレット」も参考出展。どこかで見かけたような、ハイエンドCDトランスポートをかたどったセンターユニットには、デジタルアンプやUSB端子、SDメモリーカードスロット、ライン入力端子、FMチューナーなどを装備。SDメモリーカードスロットも、蓋を持ち上げると現れるという凝りようだ。なお、このセンターユニットの筐体はアルミの削り出しとなっている。

Qinpu「オーディオパレット」。ボールペンと比べるとその小ささがわかる。発売するかは未定とのこと

オーディオパレットの背面には金メッキのスピーカー端子を装備する

■「オーディオでもエコは避けられない」

さらに興味深い展示として、光城精工と共同開発した「真空管アンプ用電源ユニット」も展示。電源トランスレス、つまりスイッチング電源で真空管アンプをドライブすることを可能にしたという。トライオードでは「オーディオでもエコの流れは避けられない」と判断。今回の試作品を使うことで、消費電力をおおむね5分の1程度にできるという。

「真空管アンプ用電源ユニット」

ただし、まだプロトタイプのため、電源ユニットのサイズは大きい。これをアンプに内蔵できるサイズに小型化し、さらに音質も高めていきたい、と同社社長の山崎氏は語る。

そのほか、すでに発表済の製品も多数展示。同社の創立15周年記念モデルとしてデザインされたプリメインアンプキット「TRK-3488」や、同キットとスピーカーを組み合わせた「TRK-3488K」も展示。

「TRK-3488K」も展示。スピーカーも完成品ではなく、内部ユニットはハンダ付けを自分で行う必要がある。サランネットは同梱されない

「TRK-3488」の内部

さらに、TRV/TRXシリーズなど、横幅342mm以内の製品にマッチするシステムラック「TR-R1」も出展した。

システムラック「TR-R1」も展示

試聴デモの中心は、バンドイコライザーを搭載するなどしたプリアンプ「TRX-1」と、「TRV-88SE」をベースにステレオ化したパワーアンプ「TRX-P6L」。両機でスペンドールの「SP-100R」を鳴らしている。

スペンドールのスピーカーも展示。右からA6/A5/SA-1

「TRX-1」「TRX-P6L」などの音出しも展開

■Zonotoneからハイエンドライン「Shupreme」登場

トライオードが販売を行う高級ケーブルメーカー、Zonotone(ゾノトーン)からは、同ブランドの最上位ラインとなる「Shupreme」(シュプリーム)が発表された。

「Shupreme」(シュプリーム)。非常に太いケーブルだ

極太スピーカーケーブルの断面

Shupremeという名前には、「Supreme」にhighを表す「h」を加え、至高のさらなる高みを目指すという意気込みが込められている。

導体には、超高純度の7NCuと特殊銅合金素材、5種をハイブリッドにした新開発のものを採用。また、内部にはZonotoneとして初めて中空パイプを通し、空気で制振する構造とした。

Shupremeシリーズでは、RCA/XLRインターコネクトケーブル「7NAC-Shupreme 1」、スピーカーケーブル「7NSP-Shupreme 1」を販売する予定。価格はインターコネクトのRCAが16万円程度、XLRが17万円程度(いずれも1mペア)、スピーカーケーブルが23万円程度(2mペア、Y-B端子付)を予定している。

「7NSP-Shupreme 1」

なおZonotoneでは、USBケーブル「6N・USB-Grandio 2.0」も見ることができる。0.6mが11,550円、1.2mが13,650円で、どちらもA-Bタイプとなる。さらに、新製品のヘッドシェル「Z・SHELL 10」も展示。価格は24,150円だ。

USBケーブル「6N・USB-Grandio 2.0」

ヘッドシェル「Z・SHELL 10」

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