DYNAUDIOのCEOが来社 − マルチメディアスピーカー参入第1弾モデルを語る

公開日 2007/04/20 14:11
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

Wilfried Ehrenholz氏
デンマークのスピーカーブランドDYNAUDIOが、マルチメディア市場をターゲットにアクティブスピーカーの新製品を開発した。4月下旬、この新製品のプロモーションを兼ねて同社CEOのWilfried Ehrenholz氏が音元出版を訪問し、DYNAUDIOの新たな展開について語ってくれた。

Ehrenholz氏はDYNAUDIOブランドの最高責任者。「音楽に対する情熱」を胸に1976年から30年間、「最高の音楽再生」を目指して製品開発を行ってきたという。創業当初はハイエンドなホーム用スピーカーのみを展開していたが、90年代に入りカーオーディオ、プロフェッショナル向けの製品も展開。現在は500人以上の従業員を抱え、80ヶ国以上に製品の輸出を行っているのだという。

これまでの「ホーム」「カー」「プロフェッショナル」の3つのセグメントに加え、同社が新たに展開するのが「マルチメディア」だ。本年1月に開催されたInternational CESで公開したアクティブスピーカー「MC 15」(関連ニュース)がその第一弾製品となる。


CESではiPodに接続してデモが行われた

ノートPCと組み合わせたイメージ
MC 15はアンプ内蔵の2ウェイスピーカーシステム。出力は50W×2で、キャビネット容積は4.8リッター、外形寸法は170W×260H×235Dmmと大きめのサイズだ。ウーファーは150mmのマグネシウム・エステル・ポリマー・コーン。トゥイーターには28mmのソフトドームを採用している。5月から本格的な生産を開始し、世界的に展開していく予定だという。価格は1,000ユーロ(160,000円)前後を予定しており、他のマルチメディアスピーカーとは一線を画していると言える。また、本機との組み合わせに最適なサブウーファー「Sub 250MC」もリリースを予定している。


MC 15

Sub 250MC
Ehrenholz氏は、「MP3をはじめとするデジタルオーディオは、それ自体音質が悪いものではありません。安価なPCのスピーカーで再生するから悪いイメージが付いているのだと思います。各種のビジュアル製品はよいオーディオ機器で楽しまれていますが、唯一PCだけが、まだそういった環境に繋がっていないのです。また、実際にMC 15を使ってゲームを楽しんだという方からは、とてもよい評価を頂いています」と語ってくれた。

同社は、前述した「カー」の分野では、ボルボやフォルクスワーゲンといったメーカーと提携し、共同開発を進めている。車載用のオーディオに力を入れることについて同氏は、「車に興味を持つ若い世代に、いい音、いいシステムを体験してもらうことで、ホームオーディオの魅力を伝えていくことができます」と説明する。

また「プロフェッショナル」の分野では、これまで放送局や録音スタジオなどにグローバルで約8万本のスピーカーを出荷しており、最近ではBBCがスタジオへの導入を決定したのだという。同氏は、「BBCは独自のスピーカーブランドを持っていますが、今回、他ブランドのスピーカーを導入することになり、48ブランドの中から選定を行ったと聞いています」と語り、プロの現場からも認められていることをアピールした。

(Phile-web編集部)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE