オルトフォンA/G 新社長就任会見 「これからもアナログオーディオの伝統を継承」

公開日 2004/09/27 18:25
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●オルトフォン ジャパン(株)は本日、デンマーク オルトフォンA/G社の社長に就任したC.H.ニールセン氏の就任会見を行った。

同氏によると、同氏を含む5人の投資家がこの6月に共同でオルトフォンA/G社を買収し、新たな経営がスタートしたのだという。ニールセン氏は20%の株式を保有している。同氏自身、10年ほどスピーカー業界で働いたことがあり、「当時からオルトフォンの高いアナログオーディオ技術に注目していた」といい、「偉大なアナログオーディオの伝統を引き続き継承することを新しいオーナーを代表して約束する」と語った。

新社長のニールセン氏

また同氏は、「カートリッジは機械的エネルギーを電気エネルギーに変換する変換器で、最善の材質が用いられていることが最も大切」といい、「音質を向上させるために様々な新素材を研究している」と述べた。

さらに、日本現地法人であるオルトフォン・ジャパンについて「創立当初から非常な努力を重ね、業績に貢献している。またケーブルを独自に研究開発するなど、積極的な商品企画にも感謝している」と語った。

今後の事業展開について同氏は「まずは新市場での位置づけを強固にするのが重要」と指摘し、「1〜2年後を目途に、既存の製品をサポートするような位置づけの新製品を投入する」考えを明らかにした。

また、アナログオーディオにこだわる理由は何か、との質問に対して「我々はアナログオーディオ技術を熟知しており、強みを持っている。確かに各国の市場規模は小さいが、各国を合計すると大きな市場になる」と答え、世界市場での影響力を向上される同社の戦略が示された。

ニールセン氏の就任会見のあと、オルトフォン ジャパン社長の前園氏により、新製品のカートリッジ「MC☆スターシリーズ」の紹介が行われた。本シリーズは、昨年発売されたSPU-85アニバーサリーのあとを受けて開発されたモデルで、ウッドハウジングを採用しているのが特徴となる。「MC☆30W」「MC☆20W」「MC☆10W」の3モデルがラインナップされ、それぞれ83,000円、65,000円、47,000円(税別)となる。

オルトフォン ジャパンの前園社長

「MC☆30W」

ウッドハウジングは「山中漆器」の名品が採用され、内部もフルモデルチェンジ。4N24カラットの純金をまとった高純度6NCu2層線をコイルに採用。さらに、アルミパイプカンチレバー、位相特性を保持するオルトフェイズ・テクノロジー、フリッツ・ガイガーF80/F70などの最高グレードのスタイラスを採用している。

ウッドハウジングの開発は人間国宝である川北良造氏の指導のもと行われた

「MC☆スターシリーズ」

なお、師池一貴氏による蒔絵が施された「MC☆30Wスペシャルバージョン」も30個限定で販売される。価格は50万円(税別)。

蒔絵を施した師池一貴氏

【問い合わせ先】
オルトフォン ジャパン
TEL/03-3818-5243

(Phile-web編集部)

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