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AES 2009プロダクトセミナーレポート

Neural Audio担当者&NHK技術者が語る「DTS Neural Surround」の魅力

公開日 2009/08/18 10:56 Phile-web編集部
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■DTS Neural Surroundをサポートする世界初のゲームソフトがついに発売
放送用以外の取り組みをSkaaden氏に訊く


冒頭でも述べた通り、DTS Neural Surroundの技術は放送以外にも様々な分野で採用されている。

Neural Audio社の2000年設立当初の主なプロジェクトは「XM Radio」のオーディオ・プロセッシングだったというが、マルチチャンネルを2chにダウンミックスした信号を伝送し、コンシューマー側のデコーダーでマルチチャンネル化して再生するという現在のビジネスをスタートさせたのは06年から。現在ではDTS Neural Surroundのデコーダーはヤマハ、パイオニア、ソニー、デノン、オンキヨー、マランツといった主要メーカーのホームオーディオ機器にも採用されている(対応メーカー一覧はこちら ※USモデルのみ搭載の場合もあり)。


DTS Neural SurroundをサポートするXbox 360ソフト「Prototype」(発売元:Activision Blizzard)」
またSkaaden氏は、プレイするユーザーの予測不可能な動きにあわせてエンコードする必要がある家庭用ゲームソフトはDTS Neural Surroundのリアルタイムエンコーディング技術を活かすことができる分野だとして、ゲーム市場へ積極的にはたらきかけていくという。

09年6月にはDTS Neural Surroundをサポートした世界初のゲームソフトとして、Xbox 360用タイトル「Prototype(プロトタイプ)」が欧米で発売されたばかり。本タイトルではオリジナルの7.1ch信号を5.1chにダウンミックスして収録しており、DTS Neural Surroundのデコーダーを搭載したAV機器を所有しているユーザーならば7.1chの迫力あるサラウンド音声でゲームを楽しむことができる。

「今後はPS3やWiiなどXbox 360以外のタイトルにもアプローチしていく。特にWiiはステレオ出力しかサポートしておらず、DTS Neural Surroundの技術は最適。ゲームソフトは今年中に3〜4タイトルほどの対応ソフト発売を目標に現在プロモーションを行っているところ」と進捗状況を明かした。

「世の中にはラジオ、テレビ、ゲームなど多様なコンテンツが存在し、視聴方法もテレビ、携帯電話、ホームオーディオ、カーオーディオなど多岐にわたる。DTS Neural Surroundの技術はサラウンド音声もステレオ音声もどちらも力を入れており、コンテンツ制作者側もコンシューマー側もどちらにも使いやすい環境をつくりだすことができる」とし、放送、ゲーム分野を中心に幅広く訴求していくことを語った。

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