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Inter BEE 2009レポート

DTS、DaySequerra社製のDTS Neural Surroundエンコーダー・デコーダーを展示

2009/11/19 Phile-web編集部
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オーディオ・プロセッシング・テクノロジィとdts Japanの共同ブースには、DTSの放送向けエンコード技術「DTS Neural Surround」の紹介スペースが設けられている。

DTS Neural Surroundは(関連ニュース)、エンコードしたLt/Rt信号を、対応デコーダーを所有していないコンシューマーには2chで、対応デコーダーを所有しているコンシューマーには5.1chで提供できるエンコード技術。


DTS Neural Surround技術を採用したDaySequerra社製のエンコーダー、デコーダーが展示されている
本技術の特徴は、従来のマトリックス方式での弱点とされていたサラウンドの定位や再現性の低さを独自のマッピング技術により解決し、高い再現性を可能としたことにあるという。

日本ではまだDTS Neural Surroundフォーマットでの放送は行われていないが、海外では米の公共ラジオ局「NPR(National Public Radio)」や、「HD Radio」「XM Radio」といった衛星ラジオ局、スポーツ専門チャンネル「ESPN」などで採用されている。

DTS Neural Surroundは先日のCEATEC会場でも紹介されていたが、CEATECでは2ch環境だったデモスペースが今回5.1chとなり、DTS Neural Surroundの効果をより明確に体験することができる。

テレビ番組を視聴している際に、本編からCMに切り替わった途端、急に音が大きくなって慌ててボリュームを下げたという経験がある方は多いと思う。DTS Neural Surroundの放送は、ラウドネスコントロールや台詞のダイアログレベルを自動調整し、常に一定の音量をコンシューマーに届けることができる。


DTS Neural Surroundではラウドネスレベルを人間が聞いていて最適な音量といわれている値の±2までズレを抑えることができる

オフ時ではラウドネスレベルが人間がうるさいと感じる数値まであがってしまっている
ブースにはDTS Neural Surround技術を採用したDaySequerra社製のサラウンド・オーディオ・エンコーダー「DownMix」とデコーダー「UpMix」、ラウドネスレベルを調整する「Loudness Control」が展示されている。これらの機器は国内の放送局へデモ機の貸し出しを開始しているという。


「SurCode for DTS-HD for Compressor」を使用したエンコードは最大6.1chまで対応。またDTS-HD Master Audioのサンプリングレートは48kHzまで対応している
またDTS関連では、Macのプロ向けソフトウェアスイート「Final Cut Studio」内に収録されているエンコーダーソフト「Compressor」も紹介されていた。CompressorはMP3、AACや5.1chサラウンドなどのオーディオエンコーディングが可能なソフトだが、オーサリングソフトメーカーMinnetonka Audio Software社が同ソフト向けのDTSエンコーダーのプラグイン「SurCode for DTS-HD for Compressor」を開発しており、このプラグイオンを使用することでDTS-HD Master AudioなどのDTSフォーマットのエンコードも行えるようになる。

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