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DSP-AX740

YAMAHA
DSP-AX740

¥72,000(税抜)

発売:2003年4月上旬
このモデルは生産を完了しています
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「40」シリーズの最高峰
上位機種に迫る機能と音質を実現

【SPEC】●定格出力(6Ω):メイン90W+90W、センター90W、リア90W+90W、リアセンター90W ●実用最大出力(EIAJ、6Ω):メイン140W+140W、センター140W、リア140W+140W、リアセンター140W ●全高調波歪率:0.06%(CD他) ●SN比:100dB(CD他、250mV) ●消費電力:270W ●外形寸法:435W×171H×390mm ●質量:13.0kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

AX1300を脅かすほどの鮮度と力強さ

DSP−AX640(\64,000)の上に位置し、目下の「40シリーズ」最高峰。

AX640もそうだが、このクラスになるとプリアウトはサブウーファーを含む7chが装備されるようになる。つまりサラウンドバック(リアセンター)チャンネルのライン出力も取り出せるわけだ。機能面では、メニューのオンスクリーン機能が装備されたこと、また音量調整がヤマハ製電子ボリュームにより0.5dBステップの精密な操作が可能になったことなど、上位機のDSP−AX1300並の機能を装備している。また音場プログラムのパラメーター調整項目はより詳細になっている。

13kgという重量はAX640ともども、一回り大きな電源系であることを物語っている。出力(6Ω)は90W×6であり、主電源の平滑コンデンサーの値は12,000uFになっている。ちなみに、AX540は10,000uF、AX440は8,200uFである。出力の違いを正直に反映しているわけだ。また放熱器は下位機の板金状とは違い、厚手のアルミ材削り出し品である。

しかし、この「40シリーズ」は、全機種の内部構成がほぼ同一になっていることに注意したい。回路基板にしろ、出力素子や銅メッキビスを使ったその固定法にしろ、ほとんど同じなのである。基本設計もキーデバイスも同じなので低価格でも高性能が維持できるわけだ。なにしろAX440にしても、センターチャンネルのグラフィックイコライザーが装備され、スピーカー端子はワンタッチ式ではなく、バナナプラグにも対応した本格仕様である。価格を考えると想像を絶する「シリーズの力」なのである。

そうした開発姿勢が、音質対価格比を大きく向上させるゆとりにつながることは容易に想像できるだろう。本機にしてもAX1300を脅かすほどの鮮度と力強さがあり、本格的なスケール感が表現できる。それに情報密度が高水準だ。古楽器の嫋々たる余韻の軌跡が高いS/Nで表現されるし、虚空を一閃する応答性も兼ね備えているのだ。だからこそ、ヤマハの独壇場であるDSP=音場創成の効果も高まるわけだ。

(text:吉田伊織)