製品情報

製品データベース

TOP > プリメインアンプ > プリメインアンプ

A-A6

PIONEER
A-A6

¥76,190(税抜)

発売:2006年12月上旬
AMAZONで検索

ステレオ再生に特化したプリメインアンプ

【SPEC】●実用最大出力:88W+88W(4Ω、1kHz、JEITA) ●全高調波歪率:0.05%(定格出力 -3dB時、8Ω、1kHz) ●スピーカー出力端子:4Ω〜16Ω(SP1系統) ●SN比:103dB(LINE) ●入力端子:アナログ×4、PHONO×1 ●出力端子:TAPE REC、ヘッドホン ●消費電力:170W ●外形寸法:420W×100H×359Dmm ●質量:10.5kg

※原則として製品発表時のデータを掲載していますので、内容・価格は変更されている場合があります。また、この製品データベースには生産・販売を休止したモデルの情報も含まれています。

テストレポート

A-A6はシャープでスリムな面構えを初めとして、上級機のA-A9と共通部分が多い。主な違いは電源トランス(A9はトロイダルコアでA6はEI コア)、スピーカーターミナル、ボトムシャーシ(A9は三重構造、A6はシングル)などである。またUSBオーディオの搭載とPHONOがMC対応になっていることもA9の利点だ。しかし、アンプの要である電源や増幅素子はほぼ同じで本体質量の差も1kgに過ぎない。5万5千円の価格差を考えるとA6はかなりお買い得だといえる。

出力段のトランジスタはLAPTと呼ばれる高域特性を改善したバイポーラ型。これはピュアオーディオ用として定評ある素子だ。そのLAPTを片チャンネルに2個使用、つまりシングルプッシュプルという最もシンプルな回路である。定格出力は45W+45W(8Ω)。内部の部品配置はシンメトリーになっていて、ヒートシンクや電源は左右独立という高級機並みの構成だ。ヒートシンクは厚手のアルミ押出材だが、ダンプされていないので叩けば鳴る。電源トランスはEI型コアのタイプを2個搭載。フィルターコンデンサーも大型でこのクラスとしては強力な電源だといえる。さらにスゴイのは脚だ。ダイキャスト(亜鉛合金)の金属製で1個の重さが実測で215gもある。脚だけなら100万円クラスのセパレートアンプ並みだ。

音質は反応が速く、俊敏なアスリートの躍動を思わせる。ジャズのシンバルは目覚ましくシャープに切れ込み、ピアノは右手のアタックが鮮烈だ。低音の量感は重量相応だが、グッと引き締まった筋肉質のスピード感が秀逸。オーケストラの低弦はゴリッとした質感が見事だ。ボーカルは独特の存在感があり、通常より半歩前に出て歌う感じだが悪くない。ゆったりとソフトな雰囲気を楽しむアンプが多い昨今、この辛口サウンドは貴重な存在だ。(文/市川二朗)