山之内 正氏と聴き慣れた音源を比較試聴!

女優&家電スタイリスト・元SDN48の奈津子が初体験!アナログレコードとハイレゾの違いって?

講師:山之内 正/構成:安蔵靖志

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2016年03月23日
前回は、女優&家電スタイリストの奈津子さんがアナログレコードを体験しつつ、アナログレコードの基本について学んだ。今回も引き続きオーディオ評論家の山之内 正先生から、アナログレコードのよりディープな部分について伺っていくことにしよう。

女優&家電スタイリストの奈津子さんが、さらにディープなアナログレコードの世界へと踏み込む!


重要な役割を果たす「フォノイコライザー」とは?

アナログレコードをオーディオシステムで聴く場合には、「フォノイコライザー」(フォノアンプとも呼ばれる)と呼ばれる機能が重要な役割を果たす。

前編でも解説があったように、アナログレコードに音を刻む際、大きい音や低い音は溝の幅が広がってしまう。溝と溝がつながってしまうとまずいので、低音は音量を下げて刻み込むという対策が施されている。それをそのままカートリッジで読み込んでアンプに出力すると、低音が小さいまま。なので、元の音に戻すための作業が必要になる。その役割を果たすのが「フォノイコライザー」というわけだ。

カートリッジで読み込んだ信号をそのまま再生すると、低音が小さいまま。フォノイコライザーを使い、その信号を元の波形に戻す必要があるのだ

山之内「フォノイコライザーには、もうひとつ重要な役割があります。カートリッジから出てくる電気信号は小さくて弱いので、そのまま普通のアンプに入れても十分な音量になりません。なので、アンプの手前の段階でレコード専用にもうひとつ別のアンプが必要になります。音のカーブを元に戻すだけでなく、CDプレーヤーと同じくらいの音量にしてアンプに出力するという機能も担っているのです」

高級ターンテーブルの場合は基本的にターンテーブルに内蔵されていないため、別途フォノイコライザーが必要になる。昔のプリメインアンプにはほとんどの機種にフォノイコライザー(フォノ入力)が内蔵されており、ターンテーブルを直接つなぐこともできたが、単体のフォノイコライザーを利用する人も多かった。

今回試聴したTN-570はフォノイコライザーを内蔵しているため、フォノ入力がないアンプでも通常のライン入力につないで聴くことができる。さらにフォノイコライザーをスルーして外部のフォノイコライザーを利用することも可能なので、そこでも音色の違いを楽しむことができる。

ちなみにカートリッジやフォノイコライザーには、一般的な「MM型」と高級なものが多い「MC型」と呼ばれるものがある。TN-570はMM型カートリッジに対応するフォノイコライザーを内蔵しているが、MC型のカートリッジを装着してスルー出力し、MC型のフォノイコライザーをつないで聴くといったことも可能だ。

MM型/MC型それぞれのカートリッジのしくみ。MM型は構造がシンプルで出力も高い。針交換などもしやすく入門者向き。一方MC型は構造が複雑で出力が低いが、繊細な信号読み取りが可能だ。

山之内「MC型はカートリッジ1つでターンテーブルが何台も買えるような価格のものもあるんですよ」

奈津子 「えぇ〜っ! こんなに小さいのに100万円ぐらいするってことですか?」

山之内「まあ、それに近いものもありますね」

奈津子 「聴く音楽によって合う、合わないみたいなこともあるんですか?」

山之内「カートリッジを変えると音の変化が大きいので、ロックとか、ボーカル、クラシックなど聴く音楽に合わせて変えるという楽しみ方もありますね。それぐらい音が違うんですよ」


セッティングに重要な“作法"とは?

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