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高品質なハンズフリー通話も魅力的

音質強化のNUARL新N6シリーズ、どっちを買うべき? 小型&高防水の「N6 mini 2 SE」と多機能&利便性の「N6 Pro2」

公開日 2021/08/27 06:30 山本 敦
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“外観以外全て”がアップグレードされた「N6 Pro2」

2018年にNUARLが発売した「NT01」の完成されたデザインを継承する“N6シリーズ”。独自設計のドライバー「NUARL DRIVER」が特徴のシリーズで、7月より新たに発売された第2世代機「N6 Pro series2(以下:N6 Pro2)」で、また徹底的に音質の強化を図っている。

N6 Pro2:16,500円(税込)

注目すべきポイントのひとつは、やはりドライバーだ。単層カーボンナノチューブ複合振動板を使用する「NUARL DRIVER N6[v5]」に磨きを掛け、7Nグレードの高純度OCCボイスコイルを組み合わせた「NUARL DRIVER N6[v5X]」を搭載。低音の伸びやかさとインパクトを引き立たせた。

さらに、このドライバーをイヤホンモジュール化して筐体内に格納し、クアルコムの最新SoCであるQCC3040との間をつなぐ信号線に、銀メッキをかけた7N OCC線を採用する。アナログとデジタル双方の観点から音質向上のためのアプローチを採り入れ、ドライバーの実力を完全に引き出すことに注力した。

機能的にも外音取り込みやゲーミングモードを搭載し、Qualcomm TrueWireless Mirroring、aptX Adaptiveにも対応。NUARLのスマホ用アプリ「N6 Connect」による機能のカスタマイズにも対応していたりと、音質から機能性まで、まさに“外観以外の全て”がアップグレードされているのだ。

まさに“外観以外は全て”アップグレードされているという

N6 Connect上ではゲーミングモードやアンビエントサウンド(外音取り込みモード)の切り替えや機能設定、音質チューニングの切り替えなどが可能。初期設定では「標準」と「フラット」2種類のプリセットを揃えるので、それぞれを切り換えながら好みのサウンドを発見できる楽しみもある。

上原ひろみの『リベラ・デル・ドゥエロ』では低音の安定感が際立つ。エネルギッシュで鮮度の高いN6 mini 2 SEのサウンドに対して、N6 Pro2はとても滑らかに情熱的なメロディの抑揚を描く。バイオリンの音色から包み込むような優しさと温かみがあふれだす。若々しい情熱がほとばしるようなN6 mini 2 SEと、引き締まった上品な緊張感が張り詰めるN6 Pro2の演奏は、それぞれ聴き応えがある。

N6 Pro2で聴く岩崎宏美の『Street Dancer』もまた、音楽の重心がどっしりと安定している。腹の底を突いてくるようにタイトで力強いドラムスの低音、エレキベースの躍動感がとても充実している。エレキギターが刻むリズムも粒立ちが良く正確だ。ボーカル、電子ピアノも加わる重厚なハーモニーが広々と描かれる空間に柔らかく満ちていく。熱いグルーヴが全身、指先にまで染みこむような感覚を味わった。

N6 Pro2は専用アプリ「N6 Connect」に対応。モードや機能の設定、イコライザーなどが操作できる

高品質なハンズフリー通話で、ビデオ会議にも大活躍

加えて、新しいN6シリーズはハンズフリー通話の品質がとても高かった。ビデオ会議のコミュニケーションツールとしても役に立つだろう。

N6 mini 2 SEとN6 Pro2で、ともにVoLTEに対応する端末でHD通話時の音声品質をチェックした。声の定位が明瞭であり、背後の環境音も自然な距離感で聞こえてくる。通話の相手と対面しながら話しているように思えてくるほど違和感がない。独自の高音質デュアルマイクの選択とクアルコムのcVc(Clear Voice Capture)テクノロジーの入念なチューニングが見事だ。

本体に内蔵するマイクを使ったアンビエントサウンドは、N6 Pro2、N6 mini 2 SEともに音楽再生を優先した自然なバランスに仕上がっている。在宅でのリモートワーク時など、通話音声を聴きながら周囲の環境音にも注意を向けたい場面で有効だと思う。N6 Pro2はN6 Connectアプリに対応しているため、音楽再生時に外音取り込みのパターンが複数の選択肢から選べるようにもなっている。



新しいN6シリーズは“mini”も“Pro”に負けない高音質を実現しているし、Proもまた機能面の充実ぶりに隙がない。両機は音のキャラクターが大胆に描き分けられているので、可能であればショップ等で音の違いを聴き比べながらじっくりと選んでほしい。

(協力:エム・ティ・アイ株式会社)

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