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【PR】オーディオらしさとモニターらしさを両立

巧みな低域表現で銘機に割って入るか? Campfire Audio期待の新7BAイヤホン「ARA」を聴く

公開日 2020/07/31 06:30 草野晃輔
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骨太で重心が低く、ウッドベースの細かな弦の震えや箱なりまで、しっかりと耳に届けてくれる。まるで大型のウーファーを備えたスピーカーのようである。おそらく4基のBA型ドライバーは、解像感と可聴帯域外である20Hz以下の音の再生に充てられ、これが再生全体の質の向上に大きく寄与しているのだろう。

低域に4基のBA型ドライバーを搭載し、解像度を上げることで再生能力向上を図っている

続いて、シュガーベイブのアルバム『SONGS -40th Anniversary Ultimate Edition-』から「DOWN TOWN」を聴く。山下達郎のボーカルは伸びやかで、エネルギッシュ。演奏は溌剌とリズミカルで、1970年代に収録されたとは思えないほど鮮度が高い。厚みのあるコーラスは一体感があるのに一つ一つの音が明瞭で、高級オーディオ機器でレコード盤を聴いているような生々しさがある。

続いて、試聴機をOPPOのAndroidスマートフォン「Reno A」に変えて、Amazon Music HDのストリーミング再生を試す。最初に聴いたのは今大注目のアーティストYOASOBIの「夜に駆ける」。

イントロのハイトーンボーカルと、タッチが早く音がめまぐるしく入れ替わるキーボードで、一気に曲に惹き込まれる。イントロ後半からは、ベースとドラムスパートが加わるが、この低音再生が高解像度でキレ味が抜群だ。この曲の魅力である疾走感を上手に引き出している。

ボカロのように平坦に思えるボーカルも、フォーカスを合わせて聴くと歌詞に合わせて豊かな表情をしていることが分かる。ARAの巧みな表現力が、この曲の新たな魅力を教えてくれた。

最後はOfficial髭男dismの「I LOVE...」。この楽曲はイントロの音数が多く、実力のないイヤホンだと音が濁って聴こえる。ARAで聴くと、そのひとつひとつの音がクリアで整理されて再生される。落ち着きのある大人の演奏といった雰囲気だ。ボーカルは瑞々しく、ブレスワークまで描き切る。ベースやドラムは密度の高い低域が、ずしんと響いてくる。しかし決して過度な主張はせず、サウンド全体を下支えしているのだ。



ARAは高域から低域まで、シームレスにつながる均整のとれたサウンドだ。それでいて、どこまでも優しく伸びる高域、高解像度かつ滑らかな中域、控えめながらも濃密で表現力の要となっている低域と、帯域ごとに持ち味を備えている。Campfire Audioの音作りの巧みさを、改めて確認できた。

SOLARIS 2020やANDROMEDA 2020に引けをとらない実力の持ち主であり、曲に込められた意図を味わうオーディオらしさと、音の良さを突き詰めるモニターらしさを兼ね備えた希有なモデルといえるだろう。

(協力:ミックスウェーブ株式会社)

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