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Moto X4で検証した

【検証】Android 8.0時代到来、SIMフリースマホでも「LDAC」と「aptX HD」は使えるか?

2018/02/16 海上忍
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ようやくGoogle以外のメーカーもリリースを開始した「Android 8.0」。オーディオ目線で気になるのは、今度のリリースからオープンソース化された「LDAC」と「aptX HD」という音質重視のコーデックを利用できるかどうかだろう。今回、モトローラの「Moto X4」を利用し、SIMフリー端末でも使えるかどうかを検証した。

Android OS 8.0とBluetoothオーディオコーデック

いまどきスマートフォンといえば、iPhoneかAndroid。Appleだけの製品であるiPhoneは別として、Androidは形や機能がメーカー/モデルごとに大きく異なり、システムソフトウェアの最適化もメーカーごとに行われるため、同じAndroid端末といっても一括りにすることは難しい。

しかし、ことオーディオ方面に関していえば、最新OS「Android OS 8.0」は状況が共通している。新導入のオーディオAPI「AAudio」の導入により、長らくAndroid陣営にとって悩みの種だった音声のレイテンシー問題に解決の糸口ができたこと(関連記事)はそのひとつだ。

Android OS 8.0の提供開始時期は、端末メーカー/製品によってまちまちだ(画面はMoto X4)

Android OS 8.0にアップデート後の端末(電話)情報画面

Bluetoothオーディオも飛躍を遂げた。ソニーが「LDAC」の、クアルコムが「aptX」および「aptX HD」のエンコーダ部分のソースコードをAOSP(Android Open Source Project)に寄贈、Android OS 8.0から装備が可能になったからだ。エンコーダにハードウェア依存はなく、完全にソフトウェアのみで実装できるため、Android 8.0を動かせる演算能力のSoCが積まれていればじゅうぶん動作する。

検証に利用したSIMフリー端末「Moto X4」

ここで「装備が可能になった」ということに留意したい。LDACとaptX HDのエンコーダ部分がオープンソース化されたことにより、Android OSではBluetooth/A2DPにおけるオーディオコーデックの選択肢が増えたものの、実際の選択は端末向けのAndroid OSを用意するメーカーの判断に委ねられる。必須コーデックのSBCは別として、どのコーデックがサポートされるかは端末次第、メーカーの考えで決定されるのだ(表1)。

表1:Android OS 8.0で利用可能なBluetooth/A2DPのコーデック(エンコーダー)


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