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<山本敦のAV進化論 第130回>

「Netflix」VS「Amazon」、VODを海外で使い比べたら“オフライン再生”に差があった

2017/04/25 山本 敦
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海外出張などのちょっとした空き時間に暇をつぶしながら過ごしたい時に、スマホとタブレットに、動画配信サービスのセットがあれば鬼に金棒だ。ただ、日本国内で利用できるサービスの多くがコンテンツのライセンス契約等の関係により、国内限定で利用できるよう制限がかけられているため、海外でも日本と同じ感覚のまま視聴できない場合がある。

もともと海外発のサービスである「Netflix」と「Amazonプライム・ビデオ(以下:Amazon PV)」は海外でも比較的利用しやすいと聞くが、その実際をIFA GPC取材のためポルトガルに出向く道中でチェックしてみた。

Netflixは昨年11月に、一部のダウンロード可能なコンテンツをスマホやタブレットにキャッシュして、オフライン再生が楽しめる機能が追加された。Amazon PVもダウンロード機能を備えているので、こちらの機能も通常のストリーミング再生とともに海外での使いこなし方を確かめてみよう。

海外旅行・出張などの際にVODサービスを活用される方も多いはず。今回はNetflixとAmazonプライム・ビデオの海外での使い勝手を検証してみたい

下準備編:コンテンツをダウンロードしてみる

今回筆者が滞在したのはポルトガルの首都・リスボンだ。途中、フランスのパリを経由して東京から約20時間という長い飛行機の旅だった。機内エンターテインメントの映画は面白そうな作品の数は限られてしまうし、欧州内を飛ぶ中型飛行機はエコノミー席にエンターテインメントスクリーンがそもそもない。動画コンテンツの準備は必至である。

日本から旅立つ前に、両方のサービスに揃うコンテンツをダウンロードしておこう。NetflixとAmazon PV、どちらのサービスも全てのコンテンツがダウンロードによるオフライン再生機能に対応しているわけではない。Netflixの場合はメニューの一覧に並ぶ「ダウンロードが可能な作品」が対象となり、Amazon PVは詳細ページにダウンロードボタンが表示される。

出発前、自宅でNetflixに新設されたダウンロード機能を使ってオフライン視聴用の作品を揃えておく

ダウンロードの画質設定はNetflixが「スタンダード」と「高画質」から、Amazon PVは「中」「高」「最高」の3段階からそれぞれ選べる。画質は良いに越したことはないが、当然ながらデバイスのストレージを食うことになるので、なるべく多くの動画を持ち運びたいなら低めの設定にアレンジするのがおすすめだ。

なおストリーミング再生の画質についてもNetflixは「自動設定」のほか、「高画質」「中」「低」を設けている。ただ、海外でストリーミング視聴を楽しむ場合はホテルや空港など、Wi-Fi接続ができる環境が中心になると思うので、メニューにある「オフ(Wi-Fi接続時のみ視聴)」を選んでおいた方が良いと思う。Amazon PVの画質設定は「中」「高」「最高」の3種類。こちらもWi-Fi接続使用時にのみストリーミングをする設定が「オン」にできる。

リスボンの宿に到着。館内Wi-Fiネットワークのスピードを図ってみたところ、既に大勢のジャーナリストがインターネットを使っているであろう環境下でも12Mbps前後の下りスピードが出せていた。Netflixのストリーミング視聴も比較的快適だ

次ページ両サービスを実際に使ってみる

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