<山本敦のAV進化論 第121回>

【連続レビュー】定額制音楽配信、現在の実力比較(1)「Apple Music」− 大幅刷新で何が変わった?

山本 敦

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2017年02月01日
スマホで音楽を楽しむスタイルがなじみ深いものになり、いよいよ定額制“聴き放題”の音楽配信サービスを利用するユーザーも増えてきた。本連載では定期的にメジャーな定額制音楽配信の特徴と使い勝手を試し、その結果をアーカイブしていきたい。第1回目はアップルの「Apple Music」を取り上げる。

アップルの定額制音楽配信「Apple Music」の細部を検証。iOSの「ミュージック」アプリは作年秋にリニューアルを実施。使い勝手を改善しているが、その出来映えはいかに?

2015年7月1日に始動したApple Musicは、昨年の9月にiOS 10がリリースされたタイミングでiOS版アプリのメジャーアップデートが実施された。本連載でもサービスの開始時に速報をお伝えしたが、リニューアルのポイントも含めて確認してみよう。

月額料金・無料で試せるサービス

Apple Musicの月額料金は個人会員の場合は980円(税込)、最大6人が各々のデバイスで利用できるファミリーメンバーシップなら1,480円(税込)になる。一部条件に当てはまる学生を対象とした月額480円の学割プランも昨年末から新設された。

楽曲数はサービスインの頃から明らかに増えているが、公式には、導入当初に発表された数字は変わっていない。大風呂敷を広げるのが好きなアップルにしては控えめだ。無料トライアル期間は3ヶ月間。他のサービスで標準的な1ヶ月間より少し長めなので、iPhoneだけでなくAndroidスマホでも使ってみたり、いろいろなオーディオ機器と連携させながら使うなど、時間をかけて試すことができる。

立ち上げの頃から着実にカタログを拡大してきたApple Music。まだ万全とはいかないが、邦楽やクラシック、アニソンなどカバー範囲を広げつつある

配信楽曲数と分布

Apple Musicで配信されている楽曲のカタログを検索すると、洋楽系のミート率が高く、邦楽系が低めの「洋高邦低」な印象。比率はスタート時から大きく変わらないが、全体に楽曲が増えているので、伴って邦楽の品揃えもだいぶ良くなった。開始時に松田聖子を検索して見つからなかったときには愕然としたが、今はしっかりフォローされている。新曲・新譜は他の音楽配信で公開前に、Apple Musicで先行して聴けるものも見つかった。

音質/データとインプレッション

公式に発表されていないが、Apple Musicでストリーミング配信されている楽曲の音質はiTunesでダウンロード販売されているものと同じ、AAC/256kbpsであるようだ。サービス開始から今まで、ストリーミングの音質を選択できる機能は追加されていない。

ストリーミング再生の音質はミッドレンジを中心に厚みがしっかりとしていて、情報量も充実している。iPodの時代から続く、メロディラインが濃厚でメリハリのある、楽しみ甲斐を感じるサウンドだ。Androidスマホの場合、設定メニューに設けられている「EQ」をタップすると、XperiaではDSEE HXのオン・オフなど端末に搭載されているイコライザー機能の設定画面に遷移した。

朝の通勤ラッシュの際など、時折音切れが発生することもあったが、基本的にはストリーミング再生の品質も安定している。一度ストリーミングで聴いた楽曲は、端末のストレージから一定領域を使ってキャッシュしておくことができるようなので、繰り返し同じ楽曲を聴くのであれば通信データ量をむやみに消費することもないようだが、常に新しい楽曲と出会いながら、屋外で毎日LTE通信を使ってApple Musicを使い込んでいるとパケット総量がかさみがちになる。

Android版アプリはモバイルデータ通信時に「モバイルデータ通信で高音質」再生を“許可しない”という、節約のための設定を選ぶことができる。どれぐらいの通信容量に抑えられるのか不明なままだが、いくぶんか心強い。

表示画面のデザインは?

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