【特別企画】「HDRリマスター」も含めた画質の進化をチェック

山之内正が見たソニーの新旗艦ブラビア「Z9D」。4K HDR時代に登場した革新的技術「Backlight Master Drive」の効果とは?

山之内 正

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2016年10月28日


新技術「Backlight Master Drive」(バックライト マスタードライブ)と新たな画質処理プロセッサー「X1 Extreme」(エックスワン エクストリーム)を搭載した、ソニーの4K HDR対応液晶テレビのフラグシップモデル「BRAVIA Z9Dシリーズ」がいよいよ発売される。注目の新技術を搭載したZ9Dシリーズの画質はどのように進化したのか? 評論家の山之内正氏がチェックした。

■液晶テレビにブレイクスルーをもたらす革新的新技術「バックライト マスタードライブ」

4KとHDR(ハイダイナミックレンジ)の膨大な情報量は、映像史上最強のクオリティを実現するポテンシャルを秘めている。解像度、明るさ、階調、色空間、時間軸解像度の各要素がすべて同時に向上するという進化を私たちはこれまで経験したことがなかったが、いま起きているのはまさにその劇的な進化そのものなのだ。

評論家の山之内正氏がZ9Dの実力をチェック

その高密度な映像の力を家庭で体感できるかどうかは、ほぼすべてディスプレイの実力に依存するのだが、はたして現在のHDR対応4Kテレビがその可能性を引き出せているのか、なかなか懸念を払拭することができなかった。

輝度もコントラストも従来に比べれば飛躍的に向上しているとはいえ、バックライトを光源とする液晶方式には限界があり、性能面で妥協せざるを得ない。そんな「諦め」の思いが、次世代デバイスへの期待を促すことになったと言ってもいいだろう。液晶の弱点を克服するブレイクスルーはもうないと考えていた人は少なくないはずだ。

ソニーがZ9Dシリーズに導入したバックライト マスタードライブは、そんな大方の予想を裏切る技術的革新性に満ちている。

ブラビア Z9Dシリーズ

■新世代の4K高画質プロセッサー「X1 Extreme」

エリア駆動の手法を突き詰めれば、大量のLEDを配置して独立駆動するというアプローチに行き当たる。その発想自体はエリア駆動の延長上にあり、格別に斬新なものではない。しかし、その手法が選ばれなかったのは、高速制御の難しさやコスト面での課題があったからだ。

画質の進化の大きさは歴代モデルで最大と言って良いほど顕著

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