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【特別企画】国内4Kサービスの先駆者、ひかりTVの魅力とは?

<評論家 座談会>ドルビービジョン配信も開始!『ひかりTV』の4K/HDRをプロはどう見たか!?

公開日 2016/09/27 10:30 大橋伸太郎・海上忍・岩井喬
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ひかりTVの4K HDR作品の出来については岩井氏も「例えば『行ってみたい!人気動物園』の映像でも、動物の毛並み感の表現だったり、動物と背景との奥行き感の表現にHDRの魅力を感じることができました」とコメント。「こうした部分はSDRだとなかなか表現できないところだなと改めて感じましたね」と続けた。

『行ってみたい!人気動物園』でもHDRの効果を堪能できたとコメント

■ひかりTVなら2K環境から4K環境へのステップアップもスマート

一方、海上氏は「25Mbpsでもうまくまとめてきているな、と感じましたね」と、少し変わった角度からひかりTVの4K HDR配信を評価。ひかりTVの4Kコンテンツを見ることの出来るユーザに4K HDR信号を確実に配信するため、従来からのビットレートを変更すること無くHDRの画質を維持できている点にも注目。「エンコーダや符号化技術の研究開発に積極的なのだと感じました」と語る。

海上氏

加えて、「ユーザーが希望すれば簡単に4K対応へアップデートできるチューナー(ST-3400)を用意しているのもスマートなやり方ですよね」ともコメント。「まずは2KのままでSTBを使い始めて、4K(HDR)視聴環境が整ったらソフトウェアアップデートを申し込めば良い、と言うのはユーザーフレンドリーで、4KやHDRだからと言って回線、STBの変更などは必要なく、よく考えられているなと思います」と語る。

ひかりTVのチューナー「ST-3400」。デフォルトではフルHD対応STBだが、4,500円の追加費用で4Kアップグレードが可能

これには岩井氏も「それはやっぱり、早くから4K商用サービスを始めていたからこそできる対応だと思うんです」と同調。「こうした4Kへの導入ステップを利用できるのも、ひかりTVの大きなメリットでしょう」と述べた。

岩井氏

そして岩井氏は「各地のいろいろな花火大会をHDRで観てみたいですね。4K HDRなら場所ごとに夜空と花火のコントラスト感が違っているの分かって面白いんじゃないかと思います」と今後のコンテンツ展開への期待を語る。

こうした点については海上氏も「アイドルのグラビア映像もドルビービジョンで見てみたいですね(笑)」とコメント。「浜辺で、波しぶきを浴びた肌の様子の描写なんかも結構違ってきて面白いんじゃないかと思います」と述べた。

また、大橋氏は「人間は自分の好きなものを、ありのままで見たい生き物」だと発言。「HDR10での作品ではありましたが『トヨタ2000GT』はクルマの美しさ、セクシーさがHDRの効果で非常によく表現されていました」と語り、作品として人間の目で見たものに近い表現を行えていると評価した。

これに対し「たしかに自動車やバイクなどメタリックなものは違いが如実に出ますよね」と海上氏も賛同。大橋氏も「塗装のちょっとした凹凸などもHDRならしっかり分かるんです」と言葉を重ねた。

3氏が語ってくれたように、HDRは「よりリアルに対象物を見たい」という人間の欲求を満たしてくれる。それは自動車や動物以外でも同じで、例えば「孤独のグルメ」(SDRだがひかりTVで4K配信中)がHDR化されたら、人間の三大欲求のひとつである食欲をさらに高いレベルで刺激してくることだろう。3氏が評価したHDRの表現力、そしてそれを配信するひかりTVに対する期待がより一層高まった取材となった。

(協力:NTTぷらら)

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