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【特別企画】国内4Kサービスの先駆者、ひかりTVの魅力とは?

<評論家 座談会>ドルビービジョン配信も開始!『ひかりTV』の4K/HDRをプロはどう見たか!?

公開日 2016/09/27 10:30 大橋伸太郎・海上忍・岩井喬
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“高画質”における近年の大きなトレンドになっている『4K/HDR』。NTTぷららが運営する「ひかりTV」では、ドルビービジョンによる4K/HDR配信も8月末から開始した。評論家たちは「ひかりTV」の4K/HDRコンテンツ、そして同社の4Kに対する姿勢をどう捉えたのか? 大橋伸太郎氏、海上忍氏、岩井喬氏という3人の評論家がその印象を語り合った。

■4Kのトップランナー「ひかりTV」が配信するドルビービジョン作品の実力は?

ひかりTVでは、2014年10月に日本で初めての4K-VODの商用サービスを、また2015年11月にはこちらも日本で初めて4K-IP放送の商用サービスを開始。4Kに対して非常に積極的な取り組みを行っている、国内4Kサービスのトップランナー的存在だ。なお加入方法や視聴までの手順の手軽さは以前にファイル・ウェブでも編集部の記者が体験レポートをお届けしているので参照いただきたい。

ひかりTVでの4K/HDR配信は2015年11月にスタート。従来よりも高輝度・高コントラストで、人間の目で見たものに近い映像表現が可能なHDR(High Dynamic Range)のコンテンツを、かなり早い段階からユーザーに届けていた。そして、これまではHDR10方式でのHDRコンテンツのみだったところに、今回ドルビービジョン方式でのHDR作品も新たに加わった形だ。

ひかりTV 4KにおいてドルビービジョンでのHDR作品も取り扱いが始まった

ひかりTVにおけるドルビービジョン作品の第一弾は、「Red Bull X-Fighters World Tour Stop Abu Dhabi 2015」「行ってみたい!人気動物園」「行ってみたい!人気水族館」の3作品。大橋伸太郎氏は、フリースタイルモトクロスの大会の模様を収めた「Red Bull X-Fighters〜」について、「非常に効果的なコンテンツを選んでいますよね。強烈な照明を受けて輝いている様子をキチンと描写し、人間が見ているもの以上のものを感じさせます」と評価する。

写真左から、海上忍氏、岩井喬氏、大橋伸太郎氏

海上忍氏は「光のバンディングやヘルメットの光沢感などに、HDR10との差が思っていたよりもハッキリ出たのが興味深かったですね」とコメント。「グレーディングのノウハウがうまく映像に出ています」と言葉を続けた。

HDR10との差については岩井喬氏も「金属の光沢など、輝度の高い部分の優位性は圧倒的」だと同調。「10人中10人がそう言えるクオリティ」と評価する。

加えて、岩井氏は「スポットライトを浴びている会場の輝き、そしてその外の暗さが、HDR10と比べてよく表現できています」とコメント。「没入感も全然違うものになりますよね」と述べた。

また、今はまだ一般にドルビービジョンとHDR10や、HDRとSDRといったコンテンツの違いを見比べられる環境があまり揃っていない点にも岩井氏は言及。「そうしたなか、いち早くコンテンツを用意しているのもひかりTVのメリットですよね」と続けた。

そして海上氏は「実際に体験すると『HDR10があるんだから別にドルビービジョンじゃなくてもいいんじゃない?』とはならないというのを実感しました」と、ドルビービジョンでのHDR映像を評価。「今後はハリウッド大作映画系のダイナミックな映像の作品がドルビービジョンで出てくるのを期待したいですね」と続けた。

座談会の様子

■ドルビービジョンのメリットとは?

そもそも、HDRコンテンツの製作にドルビービジョンを採用する利点はどこにあるのだろうか。ドルビービジョンは、Ultra HD Blu-rayなどで使用されている「HDR10」に比べて最大輝度が高かったり、動的なメタデータを持っていたりすることが特徴。

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