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【特別企画】ラインナップ4機種を実際に使ってみた

フィリップス「ActionFit」を試す - エクササイズする人に寄り添うスポーツイヤホン

公開日 2016/07/28 16:10 山本 敦
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ネックバンド型でフィット感も抜群の「SHQ4300」

SHQ4300は、プラスチック製のバンドを頭の後ろにまわして固定する“ネックバンドスタイル”のスポーツイヤホンだ。本体はIPX4/IPX7に準拠する防水仕様。Kevlar被覆のケーブルは細くしなやかで、取り回しがいい。もともとタッチノイズが少ないケーブルだが、走っている最中にぶらつかないようにクリップで固定ができる。

「SHQ4300」¥OPEN(市場想定価格5,400円前後)

本体搭載のドライバーは13.6mmで、パワフルなネオジウムマグネットを採用する。中高域の抜け感がとてもよく、ドラムスのハイハットなど高音の余韻の階調感も自然に再現される。低音は全体のバランスからするとやや控えめで線は細いが、軸がぶれないので、余韻がしっかりと伸びる。

テイラー・スウィフトの『Shake It Out』では、ドラムスのリズムのインパクトが心地よく、音楽がワークアウトのテンポを軽快にリードしてくれる。ボーカルの声が活き活きと弾ける鮮度の良さもいい。抜け味も爽やかだ。

本機はイヤーピースを耳の中に入れて装着するカナル型イヤホンなので、スポーツイヤホンだがそれなりに強めの密閉感が得られる。リモコンも搭載していないので、手元にスマホや音楽プレーヤーを置いて操作しつつ、まわりの安全にも気を配りやすいヨガやエアロビクスなどのフィットネスにマッチしそうだ。もちろんスポーツをしていない時でもふだん使いで活用してもいい。

イヤーフックによる装着性がワークアウトの集中力を高める「SHQ3300」

“SHQ3300はプラスチック製のループガイドを採用する“イヤーフック・スタイル”のスポーツイヤホンだ。質量は7.1gと極めてライトウェイト。SHQ4300と同じく本体をIPX4/IPX7等級の防水仕様としているほか、イヤーチップがカナル型なので、本機も密閉感が高めだ。ダイナミック型ドライバーのサイズは他のActionFitシリーズのモデルと同じ8.6mm。

「SHQ3300」¥OPEN(市場想定価格4,300円前後)

どっしりとした中低域の厚みが印象に残るサウンドだが、輪郭が滲んでしまうことがなく、リズムはタイトに引き締まっている。強弱の描き込みも強調感がなくバランスが整っている。

上原ひろみの『SPARK』では、ピアノのメロディの繊細な強弱のタッチを丁寧に描く。太い低音もどっしりと響かせてくるので、スポーツで疲れを感じている身体に活力を注入してくれるような頼もしさがある。4機種の中でイヤーピースの遮音性が最も高いので、ドラムスやウッドベースの低音もやや太めに描かれる。周りの安全にも気を配りながら、ダンス系のエクササイズと一緒に音楽を楽しみたい。


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